コラム

大井記念         

5月25日に大井競馬場で行われた大井記念は、
直線で早めに先頭に立った2番人気ランリョウオーが押し切り、昨年の雲取賞に次ぐ重賞2勝目を飾りました。

4歳を迎えて5戦4勝。
3連勝で手に入れた初のS1タイトルに主戦・本橋孝太騎手は
「今年になってからとても成長を感じられ、安定して走ってくれる。とても真面目なところが良いところです」とコメント。
同舞台で行われる帝王賞(6月29日)でJRA勢を迎え撃つことになりそうです。

『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ミューチャリー15着
〇セイカメテオポリス5着
▲ノンコノユメ2着
△フィアットルクス6着
△ロードゴラッソ7着

で、ハズレ。

昨年の覇者で1番人気に支持された◎ミューチャリーは勝ち馬から4秒9も離される大差のしんがり負け。
年度代表馬らしからぬ精彩を欠くレースに御神本訓史騎手は
「ペースが遅いから向こう正面から行こうと思ったけど、進んでいかなかった。敗因ははっきりしているから仕方がない」と残念そう。
デビュー以来最低だった453キロ(前走比19キロ減)の馬体重がすべてを物語っていました。

直線で大外に進路を取った5番人気ノンコノユメはメンバー最速の上がり3ハロン36秒6の末脚で猛然と追い上げて0秒1差2着。
真島大輔騎手は「前回(ブリリアントC)の3着で今年もやれる感触があったし、1か月ちょっと厩舎で仕上げて馬が全然変わって。
こういう感じでリズム良く行けばいい脚を使うのは分かった。やはり年もあるし、急かしたところで気持ちがついていかないから、
待って待って待って脚を使わせるレースをしてあげれば。
全盛期ほどじゃないから、やってみないと分からないけど、帝王賞に行ってもおもしろいと思う」。
健在ぶりをアピールした10歳の古豪。
過去2、3、5、2着の帝王賞でもマークが必要でしょう。

8番人気3着キタノオクトパスの町田直希騎手は「重賞のメンバーだからどれぐらいできるかと思ったけど、頑張ってくれた。
スローだったし、枠もいいところでハナの後ろで我慢できたのもあるけど、メチャメチャ乗りやすい」とべた褒め。
20年のジャパンダートダービーで3着した舞台で改めて存在感を示しています。

変わり身を見せてくれたのは6番人気タイムフライヤーです。
転入初戦のかしわ記念はタフな馬場に苦しんで5秒9もの大差9着に沈みましたが、コラムで取り上げた通り、
軽い馬場の外回りコースに替わって0秒6差4着。森泰斗騎手は「体はすっきりしていましたし、4コーナーで勝ったと思いましたけど、
手応えほど伸びなかった。距離なのかな。ダートだと2,000メートルは長いのかも」と振り返っています。
外回りではありませんが、マイルグランプリ(7月27日)に出走してくればさらなる前進がありそうです。

4番人気5着セイカメテオポリスの矢野貴之騎手は
「最近はスタートがいいから気持ち前めでの競馬をしているけど、逆にリズムが悪くなって道中もたつく。
ちょっとこられた時にミューチャリーだと思って残り1,000メートルから動かしちゃったから、
そのぶん余計に3、4コーナーでもたついた。徐々に徐々に吹かしていく感じにしていれば」と反省を口にしています。

報知オールスターC3着以来のコンビとなった3番人気7着ロードゴラッソの張田昂騎手は
「出して行ってはいないんだけど、ちょっとかかり気味に行っちゃった。前に乗せてもらった時より具合が上がっているけど、
こんなに変わっていると思わなかった。ブリンカーも効いているんだろうし、この感じならマイルぐらいがちょうどいい」。
中距離重賞3勝の実績馬ですが、マイル路線に変更してきても軽視はできません。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として20年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた確かな情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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