コラム

川崎スパーキングスプリント  

6月14日に川崎競馬場で行われた川崎スパーキングスプリントは、
出ムチを入れてハナを主張した3番人気コパノフィーリングが後続の追撃を退けて快勝。
約5か月ぶり、初コース、初の900メートルを克服して3つ目のタイトルを手に入れました。

最終追い切りで手応えをつかんでいた森泰斗騎手は
「ゲートの駐立が悪く常にスタートの不安はある馬ですが、今日はうまく切れました。
900メートルにしてもちょっとペースは速かったと思いますが、すごく前向きな馬なので、よく踏ん張ったと思います。
牝馬ですし、夏場に向けて調子も上げていくでしょうから、
テンションをあまり上げすぎないように調整しながらいい結果を出したい」とコメント。
習志野きらっとスプリント(7月26日、船橋1,000メートル)で史上3頭目の連覇を狙います。

『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ファントムバレット5着
〇キモンルビー3着
▲コパノフィーリング1着
△エンテレケイア11着

で、ハズレ。

◎に推奨したトライアルの覇者ファントムバレットは好スタートを決めましたが、自分の型に持ち込めず5着。
53キロで騎乗するため減量して臨んだ矢野貴之騎手は1番人気に応えられず「前回は出負けしてもハナに行けたし、
前回より2キロ軽いからまともに出ればハナに行けるのかと思ったけど、
前の2頭(コパノフィーリング、キモンルビー)は圧というか、雰囲気がありましたね。
スタートした瞬間、あの2頭にはかなわないな、って感じ。
もっと内枠なら2頭の後ろで我慢して、また違う展開になっただろうけど…。
馬も感じるものはあったでしょうし、ここからのもうひと踏ん張り。
でも、一時より歩様はいいので、調子は良さそうです」と振り返ります。
重賞初挑戦でトップクラスの分厚い壁に跳ね返されたとはいえ、まだB1の身。
自己条件からステップアップして、再チャレンジする日を待ちたいと思います。

ゴール寸前の猛追で2着を確保したのは5番人気コウギョウブライト。
普段から調教をつけている池谷匠翔騎手は「枠も良かったですし、チャンスはあると思っていました。
スタートもあの馬なりに出ていて、他が速いのは分かっていたので、
直線どこかで出して伸ばすイメージで競馬をしようと思っていました。
1,200メートルは長すぎるので、900メートルか1,000メートルがベスト」と納得の表情。
こちらもB1ですが、習志野きらっとスプリントの優先出走権の獲得につながった大きなハナ差になりました。
林隆之調教師も「船橋1,000メートルでも遜色ないし、あとは枠順。リベンジしたいね」と逆転に意欲満々です。

2番人気キモンルビーはしぶとく食い下がりましたが、あと一歩及ばず3着。
御神本訓史騎手は「最後に差されたのはちょっと悔しいけど、いいころの走りに戻ってきている。
今日はプラス5キロ(482キロ)だし、馬の状態は徐々に上がってきている。
順調にスケジュールをこなしているので、気持ちが切れないようにいってくれればまだまだ活躍してくれると思う。
スタートは決まっているし、自分の競馬はできているかな。もうちょっとだと思います」と復活の手応えをつかんでいます。

なお、昨年の覇者カプリフレイバーの稲益貴弘調教師は「川崎の900メートルは忙しいし、やはり57キロは厳しいですからね」と、
準重賞・千葉日報賞スプリント(6月21日、船橋1,200メートル)をステップに選択。
大一番の習志野きらっとスプリントは、今年1月の船橋記念の再戦になりそうです。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として20年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた確かな情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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