7月6日に川崎競馬場で行われたスパーキングレディーCは、
直線早めに抜け出したJRAショウナンナデシコが単勝1・3倍の断然人気に応えて重賞4連勝を達成。
3番人気レディバグにクビ差まで迫られましたが「逃げた馬は力があるので、ある程度は見ながら、ちょうどいいぐらいのペース。
前回の55キロから3キロ増えてさすがに苦しそうにしていましたけど、それでも勝ちきってくれました」と吉田隼人騎手。
かしわ記念で牡馬一線級を完封した力は牝馬同士では一枚上で、初の58キロも全く問題はありませんでした。
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎ショウナンナデシコ1着
〇サルサディオーネ3着
▲レーヌブランシュ6着
△レディバグ2着
△グランパラディーゾ5着
で馬単6・5倍とはいえ、久しぶりの的中。
エンプレス杯2着、マリーンC2着のリベンジを狙った2番人気サルサディオーネは、
主戦・矢野貴之騎手が開催執務委員長指示事項違反(禁止されている通信機器の騎手控室への持ち込み)による騎乗停止で森泰斗騎手に乗り替わり。
急なアクシデントにもかかわらず、いつも通り果敢にハナに立ちましたが、
ショウナンナデシコに終始マークされる展開が厳しく3着確保が精いっぱいでした。
森騎手は「勝ち馬のプレッシャーがきつかったですね。
けっこうハイペースだと思ったけど、マンマークされたし、58キロもしんどそうでした。
多少気難しさも感じたし、テン乗りで乗る方も難しかったです」とコメント。
今後は休養を挟んで、ビューチフルドリーマーC(8月28日、盛岡、ダート2,000メートル)から
JBCレディスクラシック(11月3日、盛岡、ダート1,800メートル)に向かう予定です。
距離の選択肢が広がったのは7番人気アールロッソです。
ジャンプ気味のスタートで、直線も外に切り替えるロスがありながら、しっかり脚を伸ばして4着。
町田直希騎手は「4コーナーをスムーズにさばければ3着はあったかも。
最後まで脚を使ってくれたので、これから楽しみ」と手応えをつかんでいます。
全6勝は1,200、1,400メートルでマークしていますが、南関東重賞ならマイル路線でもチャンスはありそうです。
一方、転入初戦だった5番人気グランパラディーゾは絶好のポジションでレースを運びましたが、直線の伸びを欠いて5着。
JRA全3勝がダート1,400メートルの実績が示す通り、
御神本訓史騎手は「ちょっとかんではいたけど、理想のレースはできたから、あの手応えだったらもうひと踏ん張りして欲しかった。
1,400メートルがベストの気もするけど、レースは上手なのでごまかしはきくと思う」と振り返ります。
初物尽くしの交流重賞でレースぶりは悪くありませんし、まだA2の身なので、自己条件ならマイルでも主役級の評価をしていいでしょう。
江橋 大介
競馬記者として20年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた確かな情報を元に結論を導き出す予想スタイル。