コラム

ジャパンダートダービー  

7月13日に大井競馬場で行われた南関東3歳3冠の最終戦・ジャパンダートダービーは、
直線早めに先頭に立った4番人気のJRAノットゥルノが後続の追撃を退けて快勝。
2度目の重賞挑戦でJpn1タイトルを手に入れて、3歳ダート王に輝きました。

デビューから7戦全て手綱を取る武豊騎手は
「今までにないぐらいの状態の良さを感じてゲートインできたので、自信を持って乗ることができました。
枠順も外めでスムーズなレースができ、馬のリズムが良かったので馬場も考えて少し早めに動こうと思いました。
僕自身、久しぶりにジャパンダートダービーを勝てて、日本ダービーとダブルダービー制覇できて非常にうれしく思います」とコメント。

05年カネヒキリ以来17年ぶりの勝利で、自身の持つジャパンダートダービーの最多勝記録を4に伸ばしています。

『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ブリッツファング3着
〇ペイシャエス2着
▲ハピ4着
△ノットゥルノ1着
△セキフウ10着
△リコーヴィクター11着

で、ハズレ。

地方最先着の5着に食い込んだのは10番人気クライオジェニックでした。

12番人気2着で波乱を演出した東京ダービーと同じく、末脚を生かす競馬での健闘に安藤洋一騎手は
「ハミ取りは良かったし、もう一列後ろでも良かったかな。成長しています。外回りがいいし、地方馬だけだったら絶対いい勝負になる」と
自信を深めています。

夏場は強くないタイプですが、次走は黒潮盃(8月17日)を予定。
脚質転換に成功した今、大井1,800メートルはベストの舞台と言えるでしょう。人馬ともに重賞初制覇の期待が膨らみます。

7番人気リコーヴィクターは好スタートからハナを奪いましたが、前半3ハロン35秒5のペースはさすがに厳しく、
勝負どころで手応えが怪しくなり11着。

初騎乗の真島大輔騎手も
「スタートが速く、抜けていたからハナへ。(他馬が)1コーナーから引っかかってきて、ちょっと息が入らないような感じのペースだった」と
振り返ります。

水の浮く不良馬場で、早めに仕掛けてくるJRA勢の目標にされては仕方がありませんが、大きな収穫もあったようです。

「まだパンとしていなくて来年ぐらいかなって思っていたのに、このメンバーですんなり行けるのはすごいこと。
たぶん今年の暮れに(タイトルを)取れると思う。1,800~2,000メートルがいいと思うけど、マイルもいける気がする。もまれても大丈夫だから」と
レースセンスを高く評価。

世代トップレベルの素質は間違いなく、前に馬を見る本来の形なら巻き返してくれるでしょう。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として20年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた確かな情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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