7月20日に浦和競馬場で行われたプラチナCは、4角先頭に立ったティーズダンクが押し切り勝ち。
単勝1・7倍の断然人気に応えて重賞5勝目を飾りました。
力の違いを見せつける着差以上に強いレースぶりに和田譲治騎手は
「スタートも良かったし、王道の競馬で思い切った騎乗をしようと思っていました。
向こう正面で一瞬反応が鈍くなったけど、ステッキを一発叩いたら反応してくれました。
1戦1戦強くなっています」と振り返ります。
これで浦和1,400メートル6戦4勝2着2回としたスペシャリストは、短期放牧でリフレッシュし、
昨年2着に敗れたテレ玉杯オーバルスプリントで交流タイトル奪取を狙います。
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎ティーズダンク1着
〇アマネラクーン7着
▲ワイドファラオ6着
△ベストマッチョ4着
△アンティノウス8着
で、単勝のみ的中。
○に推奨した3番人気アマネラクーンは7着。
返し馬で立ち止まったまましばらく動かず、反抗する素振りを見せていた通り、レースでも走る気を見せてくれませんでした。
森泰斗騎手は
「ちょっと間隔が詰まっていたからかな。道中も全然進んで行かないし、走っていない。
返し馬の時点であんなことをしているようでは…。前向きさに欠けたし、力を出せませんでした」と残念そう。
昨年のゴールドC5着以来2度目の重賞挑戦でしたが、連勝は4でストップし、
17戦目にして初めて掲示板を外す結果になりました。
また、2020年のかしわ記念の勝ち馬で2番人気ワイドファラオは6着。
転入2戦目の上積みを期待して▲にしましたが、こちらも道中の反応が悪く、直線の伸びも欠いています。
真島大輔騎手は
「ちょっと重めかな。ちょっと反応が悪い。力はあるから、そのへんが解消されれば」とコメント。
一方で2~5着馬は収穫あり!です。
7番人気2着のワールドリングは、昨年の優駿スプリントでブリンカーを着用してから初めての左回りコース。
張田京調教師はその点を懸念していましたが、メンバー最速の上がり3ハロン37秒5の末脚で0秒2差まで迫りました。
張田昂騎手は
「惜しかった。いい脚を使っている。1,400メートルは悪くなかったし、具合が良かったから悔しい。
向こう正面で大外まで出していたら良かったのかな。
左回りにもしっかり応えてくれていたけど、浦和だとさばききれない」と反省を口にします。
次走予定のアフター5スター賞(9月8日、大井1,200メートル)は、
末脚をフルに生かせる直線の長い外回りコースが舞台。連覇へ向けて視界は良好でしょう。
9番人気3着に食い込んだのはフィールドセンス。
前走のマイルグランプリトライアルを軽い熱中症で取り消しましたが、JRAダート5勝馬の底力を示しています。
本橋孝太騎手は
「1,400メートルはベストかもしれない。浦和をこなせているから南関東ならどこでも大丈夫」と太鼓判。
5番人気4着ベストマッチョの御神本訓史騎手は
「勝ち馬に3コーナーで並ばれては…。9歳でもスピードはあるし、短いところでチャンスはくるでしょう」と前を向きます。
5着に追い込んだ6番人気リネンファッションの町田直希騎手は
「スタートで挟まれて後手に回ったけど、最後までしっかり脚を使ってくれました」と牡馬相手の好走に手応えをつかんでいました。
昨年のスパーキングレディーC2着、ブリーダーズゴールドC2着、JBCレディスクラシック3着の実績馬。
牝馬交流重賞ならチャンスはありそうです。
江橋 大介
競馬記者として20年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた確かな情報を元に結論を導き出す予想スタイル。