コラム

マイルグランプリ      

7月27日に大井競馬場で行われたマイルグランプリは、5番人気ゴールドホイヤーが3番人気スマイルウィとの追い比べを制し、
昨年2月の報知グランプリC以来の勝利で4つ目のタイトルを手に入れました。

末脚勝負のイメージを払拭する3番手抜け出しの横綱相撲に、20年の羽田盃Vから手綱を取る山崎誠士騎手は
「久々にこの馬らしい競馬ができました。いつもしまいはしっかりしているので、
直線は自信を持って追うことができました。最近また調子が上がってきたので、まだまだ楽しみ」と笑顔。

今後はスパーキングサマーC(8月25日、川崎1,600メートル)を見送り、
一息入れてから勝島王冠(12月8日、大井1,800メートル)に向かうプランが浮上しています。

『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎スマイルウィ2着
〇グレンツェント4着
▲ゴールドホイヤー1着
△タイムフライヤー3着
△アヴァンティスト6着

で、的中。

◎に推奨したスマイルウィは2着。
連勝は3で止まり、京成盃グランドマイラーズに次ぐタイトル獲得はなりませんでしたが、張田昂騎手は
「体重(14キロ減)は減っていたけど、状態はすごく良かった。初斤量、初コースでよく頑張ってくれたと思う」と振り返ります。
約4か月ぶり、初の右回り、58キロにもかかわらず、3角先頭の積極策で0秒2差に食い下がっているので、選択肢の広がる内容でした。

大井・村上頼章厩舎への転厩初戦だった2番人気タイムフライヤーは追い上げ及ばず3着。
森泰斗騎手は「今日はゲートでうるさくて出遅れて。前が楽な競馬になったし、
内枠だったし、動くに動けない形になってしまってもったいなかった。
スタートが全て」と悔しさをにじませていましたが、コンビ3度目でかなり手の内に入れてきたようです。

「地方のダートにもだいぶ馴染んできたし、すぐにチャンスがある馬だと思います。
もっと雨が降ってビチャビチャの馬場ならめちゃくちゃ走る。距離は延ばしすぎていいイメージはない。
このぐらいか1,400メートル。1,800メートルはギリギリかな」とコメント。

かしわ記念、大井記念のコラムで触れてきた通り、
“マイル前後の軽い馬場”と好走条件はかなり絞られてきました。あとは天候が味方についてくれれば…でしょう。

トライアルの覇者グレンツェントは1番人気に支持されましたが、
自己ベストの大井1,600メートル1分38秒1をマークした前走の走りを見せられず4着。
「ペースが遅いと思ってポジションを取りに行きましたが、最後は甘くなってしまいました。
内枠で脚をためるのが理想ですね」と本田正重騎手。

6番人気5着コズミックフォースの石崎駿騎手は「スムーズにいかなかったのと、枠順もあるかな。
勝った馬にいいところを行かれたので。もう少し走れた感じ。競馬はできそうだし、マイルは全然問題ない。
仕上げが難しそうな馬だけど、ぴったり合えば図抜けても不思議はない」と初騎乗ながらも能力を高く評価しています。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として20年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた確かな情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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