コラム

黒潮盃          

8月17日に大井競馬場で行われた黒潮盃は、すんなり主導権を握った8番人気エスポワールガイが押し切り勝ち。
3度目の重賞挑戦でタイトルを手に入れました。

前半3ハロン38秒8のスローペースに持ち込んだ森泰斗騎手は
「会心の勝利でしたし、会心の騎乗。距離が延びている分、そんなに切れたという印象はないですが、我慢してジワっと伸びたと思います。
今日もレース前はかなりテンションが高くて1頭だけかなりイレ込んでいる状況だったので、精神的な成長が課題です」とコメント。

マイルまでしか経験がなく、若潮スプリント4着、優駿スプリントで2着したスピードタイプですが、
初の1,800メートルを克服したのはポテンシャルの高さの表れです。

『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎クライオジェニック2着
〇ナッジ3着
▲ライアン4着
△エスポワールガイ1着
△コスモファルネーゼ8着

で、ハズレ。

東京ダービー2着、ジャパンダートダービーで地方最先着の5着に健闘した1番人気クライオジェニックは追い上げ及ばず2着。
デビューから8戦全て手綱を取る安藤洋一騎手は「向こう正面で外からパッと来た瞬間に切り替えして行っちゃった。
あれでも勝つかなと思いましたけど、仕方がない。もう少し流れた方が良かったけど、ペースが落ち着いちゃったから。
やはり力はあるし、どういう競馬をするかだけ」と前を向きます。

もともと先行できるスピードはありますし、差す競馬を覚えた今なら幅広く距離をこなしてくれそうです。

2番人気ナッジは3着でまたしても善戦止まり。
矢野貴之騎手は「2番手に行こうか迷った。遅くなりそうなのは分かったけど、内にこだわって乗った。
今まででは一番いいリズムで運べていると思うけど、やはり決め手ですね。動きもレースぶりも改善されている気はする。
伸びシロはありそうだし、古馬になってからも楽しめる馬。(シャドーロール効果は)今までと戦ってきているメンバーが落ちる分、
道中のペースも楽だったので良く感じたのかも。現状のこの馬の走りはしている」と振り返っています。

5番人気4着ライアンの今野忠成騎手は「思った位置は取れましたが、ペースが遅い。長くいい脚は使えるけどパーンと切れる脚はないから、
ヨーイドンの競馬になると…」と不向きだった展開を敗因に挙げています。
クビ差2着に強襲した羽田盃のような前傾ラップの消耗戦になれば出番はくるでしょう。

最後方追走から5着に食い込んだ11番人気マイブレイブの澤田龍哉騎手は「直線にかける競馬をしたけど、
スローペースになっちゃった。最後まで脚は使ってくれたので、かなり収穫があった。
もう少し短い距離でテンが速い競馬にも対応できる」と初騎乗ながらも手応えをつかんでいました。


プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として20年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた確かな情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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