コラム

東京記念          

9月7日に大井競馬場で行われた東京記念は、最後の直線で早めに抜け出したランリョウオーが後続の追撃を封じて重賞3勝目。
1番人気に応えて4連勝を飾り、前走の大井記念に次ぐ2つ目のS1タイトルを手に入れました。

約3か月半ぶりでしたが、主戦の本橋孝太騎手は「すごく気が入っていて、いつもよりなだめるのが大変だと思うくらいの気合い。
すごい根性を見せてくれて最後の踏ん張りはすごかったです」とコメント。

今後は浦和記念(11月23日、浦和2,000メートル)に直行するか、
埼玉新聞栄冠賞(10月19日、浦和2,000メートル)を視野に調整されます。

『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ランリョウオー1着
〇マンガン5着
▲フレッチャビアンカ3着
△セイカメテオポリス2着
△ウラノメトリア4着
△サトノプライム8着

で、的中。

4番人気セイカメテオポリスは追い上げ及ばず2着。
金盃(2着)以来のコンビとなった本田正重騎手は「脚いろが一緒になっちゃったのは休み明けもあるのかな。
でも、前に乗った時よりイメージが良かった」と振り返っています。
昨年の戸塚記念以降3度目の2着惜敗ですが、着実に力をつけているのは間違いありません。
もともと暑さが苦手なタイプなので、これから調子を上げてくるでしょう。

昨年の覇者フレッチャビアンカは3着。
御神本訓史騎手の代役を務めた今野忠成騎手は「山口(エメリミット)が行くと思っていたから、
いつもより位置取りが後ろになっちゃったのが想定外。展開の読みが甘かった。一歩前なら着順は違った」と反省しきり。

直線で外からしぶとく追い上げたウラノメトリアは4着。
先行策ではなく、中団待機を選択した矢野貴之騎手は「内枠だったら一列、二列前で競馬ができたと思うけど、
こういう競馬の方がリズム良く走れる。もうちょっと内にこだわって良かった気もする。
2,000メートルでも忙しいイメージ。距離は長い方がいい」と収穫を口にします。
ハイペースの先行争いに巻き込まれた4走前の金盃10着は参考外。
まだA2ですが、長丁場ではマークが必要です。

昨年(7着)に続き大外枠を引いた2番人気マンガンは5着に敗れましたが、
初騎乗の笹川翼騎手は「ほぼ理想的なポジション。強い馬を見ながら進められましたけど、3、4コーナーで少し置かれてしまった。
絶好調なら持ったまま上がってこられる感じのイメージだったけど、動ききれなくて。
それでも最後は差を詰めていますし、きっかけ一つで中長距離のメインで頑張れる馬なのは間違いない。
体がどうとかではなく、まだ自分を出し切れていない感じが見受けられたので、そこが改善されればサラッと勝ってもおかしくない。
心臓はすごく強くて、今日もケロっとしていました」とポテンシャルの高さを実感していました。

中長距離路線はランリョウオーが一歩リードする形になりましたが、変わり身の余地を残すライバルたちとの再戦が楽しみです。



プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として20年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた確かな情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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