10月5日に大井競馬場で行われた東京盃は、
後方2番手を進んだ1番人気のJRAレッドルゼルが大外一気の差し切り勝ち。
ドバイゴールデンシャヒーン2着以来で約6か月半ぶり、唯一の58キロでしたが、
川田将雅騎手は「休み明け動くのがあまり得意ではない馬ですが、返し馬の雰囲気から走れそうだなという感触を得ることができました。
自分のリズムで競馬をしたらあの位置に収まったのですが、頭数も少ないですし、特に苦労するところは何もなかったです。
ここを無事に終えたことが何よりです」と振り返ります。
連覇のかかるJBCスプリント(11月3日、盛岡、ダート1,200メートル)に弾みのつく文句なしのレースぶりでした。
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎ギシギシ5着
〇レッドルゼル1着
▲オーロラテソーロ3着
△スマートダンディー4着
△テイエムサウスダン2着
で、ハズレ。
◎に推奨した5番人気ギシギシは5着。
スタートでつまずいた前走のアフター5スター賞(7着)とは一転、絶好のスタートを決めてマイペースに持ち込みましたが、
直線でいつもの粘りが見られませんでした。
矢野貴之騎手は「展開的にもらったかなって思ったけど…。踏ん張れないぶん、最後は苦しくなった。
それこそ年明けぐらい(昨年12月29日)から使い続けて、立場も変わってレースも厳しくなってきている訳だから、そういう意味では疲れが出て当然。
立ち直れば全然違ってくると思います。もう一回やり直して」と前を向きます。
重賞初挑戦でハナ+クビ差3着に健闘した東京スプリントの走破タイムが1分10秒5(不良)で、今回は1分11秒5(稍重)ですから、
馬場差を考慮しても本来の走りではありません。交流タイトル獲得の夢は来年に持ち越されそうです。
3番人気2着テイエムサウスダンの岩田康誠騎手は「前哨戦にしては馬自身もフレッシュだし、(JBCは)いろんな意味で逆転じゃないですけど、
頑張れるかな。終始ちょっとかかり気味。スタートでポンと出て3番手を取れれば一番良かったけど、久々の1,200メートルもある。
プラス14キロは関係ない。状態面だったり、落ち着きだったり、全体的に大きくなっている。
ずっと乗せてくれているので、次はそれに応える気持ちでレースをしたい」と大一番でのリベンジを狙います。
内枠を悔やんでいたのが、3、4着馬のジョッキーでした。
2番人気オーロラテソーロの鮫島克駿騎手は
「地方の2頭が速いのは分かっていたので、枠順が嫌だった。包まれても頑張って走ってくれたし、馬が充実している」。
また、4番人気スマートダンディーの秋山真一郎騎手は
「うまくさばけませんでした。内枠がアダになりましたね」とコメントしていました。
江橋 大介
競馬記者として20年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた確かな情報を元に結論を導き出す予想スタイル。