コラム

フジノウェーブ記念 

3月9日に大井競馬場で行われたフジノウェーブ記念は、
外から末脚を伸ばした3番人気ギャルダルがゴール直前できっちり差し切る鮮やかな勝利。
オープン特別を2連勝した勢いそのままに、6度目の重賞挑戦でついにタイトルを手に入れました。

初騎乗の澤田龍哉騎手は「メンバーも強かったですが、馬の状態はすごく良かったし、
最後まで脚取りはしっかりしてくれていました」と自身の32歳のバースデーVに会心の表情。
充実期を迎えた21年の東京ダービー2着馬は、優先出走権を獲得した東京スプリント(4月19日、大井1,200メートル)も視野に入れて調整されます。

『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ルーチェドーロ6着
〇ティアラフォーカス10着
▲ギシギシ3着
△ギャルダル1着
△アポロビビ4着
△ブンロート8着

でハズレ。

◎に推奨した1番人気ルーチェドーロは道中の反応が悪く、直線でも本来の切れ味が見られず6着。
完勝だった昨年のパフォーマンスにほど遠いレースぶりに主戦の御神本訓史騎手は
「スタートは出たけど、全然ついていけなかった」と首を捻ります。

また、5番人気10着に敗れたティアラフォーカスの和田譲治騎手は
「向こう正面まですごく良くて、これはいいと思っていたけど、3コーナー過ぎで砂をまるっきり嫌がっちゃって…。
一番嫌がるポジションになっちゃった」と残念そう。

一方、距離短縮で前進しそうなのは休養明けだった以下の3頭です。

インから抜け出しを狙った8番人気アヴァンティストはアタマ差2着で涙を呑みましたが、森泰斗騎手は
「1番枠を最大限に生かせた。レース自体うまくいっていると思うし、仕上がりもすごく良く、短距離仕様になっていた。
今日は勝ち馬を褒めるべき。これからが楽しみ。今日のテンションなら短くした方がベターかな」と手応え十分。

1,400メートルは初挑戦だった6番人気ギシギシは、絶好のスタートを決めて3着に粘り込みました。
矢野貴之騎手は「スタートの良さは戻っています。勝ちパターンでしたけど、休み明けの分、ちょっとゴール前で止まったなって感じ。
別に1,400メートルが悪いわけではないけど、1,200メートルでこその馬だと思う」。

4番人気プライルードは初の斤量58キロ、不利な大井1,400メートルの大外枠で条件が厳しく14着に沈みましたが、
本田正重騎手は「1,200メートルが一番いいですね。心臓も息づかいもちょっと重い。
これを使えば全然違うと思うし、プラス20キロは成長分じゃないかな」と振り返っています。

そして、スタートで後手に回りながらも、大外から4着まで追い上げた7番人気アポロビビは引き続きマークが必要でしょう。
笹川翼騎手は「大井の1,400メートルはぴったり。3、4コーナーでもう少しこの馬向きの流れになれば最高でしたけど、
最後はこの馬の脚は使っていますし、展開、ペース次第でいつでもチャンスはある。右回りなら名古屋、笠松とかでも大丈夫」と力強いコメント。
JRA6勝すべてが中山ダートという実績通り右回りがベストで、1,200~1,400メートルが狙い目になります。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として20年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた確かな情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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