コラム

桜花賞     

3月22日に浦和競馬場で行われた南関東3歳牝馬3冠の第一戦・桜花賞は、
昨年の2歳女王メイドイットマムが単勝1・8倍の断然人気に応えて差し切り勝ち。

主戦の本橋孝太騎手は「初めての浦和で反応は悪かったけど、地力が違う。
最後に手前を替えてからはいつも通りいい脚を使ってくれました。2冠(制覇)のチャンスですね」と会心の表情。
次走の東京プリンセス賞(5月11日、大井1,800メートル)ではどんなパフォーマンスを見せてくれるか、楽しみです。

『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎メイドイットマム1着
〇アトカラツイテクル9着
▲サーフズアップ2着
△スギノプリンセス5着
△フジコチャン8着
△デザートウインド11着

この日は10R▲◎、12R◎△で決まり、エンプレス杯当日に続く今年2度目のトリプル馬単(14万9,985円)的中となりました。

トライアル・ユングフラウ賞勝ち馬で2番人気サーフズアップは4角先頭から押し切りを狙いましたが、力及ばず2着。
御神本訓史騎手は「外枠にしてはいい位置が取れたと思う。理想的な感じだったけど、勝った馬が強かった」とコメント。

メンバー最速の上がり3ハロン37秒6の末脚で3着まで追い上げたのは7番人気フークエンジェルでした。
初騎乗の笹川翼騎手は「もうひとつパワーが必要なのかなというのはありますけど、今日に関してはよく頑張っている印象です。
距離が延びてすごくいいかと言われると必ずしもそうではないけれど、器用なのでカバーしてくれるんじゃないかな。
大井の外回りでも崩れないとは思います」とセンスの良さを褒めています。

また、3着馬とクビ差で惜しくも東京プリンセス賞の優先出走権を逃した9番人気ワイズゴールドの達城龍次騎手は
「3番手のサーフズアップがけっこうかかってグイグイ来ていたので、その点はやりづらかったですね。
終始プレッシャーをかけられて、終始手が動いちゃった。でも、自分の形は作れたし、よく走っています。
気性が真面目で大井1,600メートルでも好走していますけど、ベストは1,200メートルっぽいですね」と振り返っていました。

東京2歳優駿牝馬4着以来で約2か月半ぶりだったスギノプリンセスは5着。
本田正重騎手は「ずっと外にもたれながら走っている気がするし、右回りの方が良さそう。競馬センスはあるので距離は延びても問題ない」。
4連勝でブロッサムCを制したホッカイドウ競馬出身の素質馬。
プラス4キロで馬体が回復していたのは好材料で、大井1,800メートルの舞台で前進を期待しましょう。

残念ながら不完全燃焼に終わったのが次の2頭です。

3番人気の桃花賞勝ち馬フジコチャンは勝負どころでついて行けず8着に敗れ、
森泰斗騎手は「すごくイレ込んで発汗も酷かったので、あれだけレース前に消耗しちゃうときついですね。
新馬の時はそうではなかったけど、たぶん気性的なもの」。

そして、内枠を生かしてハナに立った4番人気アトカラツイテクルは直線で失速する9着に和田譲治騎手は
「いい流れだと思っていたけど、3コーナー過ぎに一気に手応えがなくなっちゃって…」と言葉少な。

引き上げてきたジョッキーたちが「勝った馬は強い」と口々にするシーンは、スピーディキックが制した昨年の桜花賞のレース後と同じ。
2~4着馬は距離延長が歓迎のタイプではなく、適性が高いとは言えない小回りコースの浦和1,500メートルを克服した
メイドイットマムが今年の3歳牝馬路線の主役になりそうです。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として20年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた確かな情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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