コラム

東京スプリント       

4月19日に大井競馬場で行われた東京スプリントは、
直線で馬群をさばいたJRAリュウノユキナが1番人気に応えて差し切り勝ち。
ハナ差2着だった昨年の雪辱を果たし、21年に次ぐ東京スプリント制覇で3つ目のタイトルを手に入れました。

横山武史騎手は「海外帰りで少し不安もありましたが、調教に乗った時に状態がいいと感じたので自信がありました。
最高の枠だと思いましたし、能力を発揮できて良かったです。直線を向いた時に進路がなかったですが、
もともと使える脚が長くはないので、結果的にいい感じで待たされて、いいタイミングで追い出すことができました」と振り返っています。

『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ギシギシ5着
〇リュウノユキナ1着
▲オーロラテソーロ3着
△ケイアイドリー2着
△エアアルマス4着
△アティード8着

でハズレ。

◎に推奨した5番人気ギシギシはいつも通り絶好のスタートを決めてハナに立ちましたが、直線で伸びきれず5着。
ハナ+クビ差3着でタイトルを逃した昨年と同じく、JRA勢の厚い壁に跳ね返されてしまいました。
矢野貴之騎手は「自分の競馬はできたんじゃないですか。結果的にマークされる形になったけど、
ペースを遅くしたところで向こうはもっと切れるし、切れ負けするのは今後の課題でもある。
消耗戦になった方がまだ持ち味が生きる。こういう速い馬場より、時計がかかる方がいいと思う」とコメント。
時計のかかる馬場のスプリント路線といえば、川崎900メートル、船橋1,000メートルが思い浮かびます。
連覇がかかる習志野きらっとスプリント(7月25日)に照準を合わせてくれば巻き返しを期待できます。

地方最先着の4着は転入初戦だった6番人気エアアルマス。
スタート後に挟まれて最後方からの競馬になりましたが、メンバー最速の上がり3ハロン35秒1の末脚で0秒5差まで追い込みました。
初コンビの森泰斗騎手は「スタートの不利に尽きます。あれでは競馬にならない。
ただ、出ていたとしてもキックバックを嫌がって進んでいないので、もうちょっと外枠の方が良かったかな。
南関同士はもちろん、交流でも十分やれる」と無念の表情を浮かべながらも、確かな手応え。
外枠でスムーズに好位を取れるようなら、20年の東海Sを含むJRA8勝馬の力をいかんなく発揮してくれるでしょう。

後方2番手から追い上げた9番人気6着アポロビビの笹川翼騎手は
「状態はすごく良くなっていましたし、今日は追走もしっかりできていたので、競馬の形としては良かったです。
本当の一線級だと分が悪いかもしれないですけど、ギシギシと差がないし、
地方馬相手でもう少しペースが落ち着くようなら直線だけでもかわせると思う」と前を向きます。
展開待ちの面は否めませんが、やはり瞬発力はトップクラスです。

昨年の優駿スプリント、アフター5スター賞を制した舞台で変わり身を期待された8番人気プライルードは7着。
本田正重騎手は「勝ちに行く競馬だったから最後は止まっちゃいましたけど、
南関東同士ならおもしろい。やはり1,200メートルがいい」。
大井1,200mでの自己ベストタイの1分11秒4はマークしているので、現状の力は出せています。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として20年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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