コラム

ジャパンダートダービー   

7月12日に大井競馬場で行われた南関東3歳3冠の最終戦・ジャパンダートダービーは、
5番手の外でレースを進めたミックファイアが1番人気に応えて差し切り勝ち。
デビューからの連勝を6に伸ばし、2001年のトーシンブリザード以来22年ぶり、史上2頭目の無敗3冠制覇の偉業を達成しました。

ミックファイア

【ミックファイア(Photo by 両角昭男)】


羽田盃、東京ダービー、ジャパンダートダービーと手綱を取った御神本訓史騎手は
「最高です。嬉しすぎて言葉が見つかりません。パドックから返し馬にかけて非常に落ち着いていましたし、雰囲気はとても良かったです。
思いのほか後ろになりましたが、馬が気持ちを切らさずに最後まで走ってくれました」と喜びをかみしめていました。

ダート競走の体系整備により、今年がラストになったジャパンダートダービー。
ホッカイドウ競馬の出身で初代王者に輝いたオリオンザサンクス(大井・赤間清松厩舎の3冠馬)から始まり、四半世紀を経て、
大井生え抜きのミックファイアが無敗で締めくくった3歳ダート王決定戦。
記者駆け出しの頃に設立されたレースなので感慨深いものがありますし、時代の流れを感じざるを得ません。

今後は休養を挟んで、古馬ダートの王道路線に向かう〝令和の怪物〟。
JBCクラシック(11月3日、大井2,000メートル)やチャンピオンズC(12月3日、中京、ダート1,800メートル)が視野に入ります。

ミックファイア

【ミックファイア(Photo by 両角昭男)】


『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ミックファイア1着
〇ミトノオー3着
▲ユティタム4着
△オーロイプラータ5着
△テーオーリカード11着

で単勝のみ的中。

ダートグレード競走の厚い壁に跳ね返されましたが、以下の3頭は世代トップレベルを体感したことが成長の糧になるはずです。

若竹賞を制して挑んだ9番人気7着ドラケンの菅原涼太騎手は
「直線でも手応えはあるし、厳しい流れだったけど、それなりに伸びています。
2,000メートルはちょっと長いかな。1,800メートルがベストだと思う。
前回より成長していますし、使うたびに成長している。ゴーサインを出せば動くし、抑えれば収まる。
操縦性はすごくいい。黒潮盃は楽しみです」と重賞初制覇へ手応えをつかんでいました。

ドラケン

【ドラケン(Photo by 両角昭男)】


3冠(7、6、8着)を戦い抜いた10番人気ブルマリンシェールの町田直希騎手は
「僕の馬なりにちゃんと脚を使って競馬をしてくれているし、自己条件(B3)ならまだまだ楽しめる。
どんなメンバーが来るか分からないけど、黒潮盃あたりなら中団で競馬ができるし、いい勝負ができると思います。
力はつけています」と前を向きます。

そして、11番人気ライズゾーンは東京ダービーの走破タイム(2分8秒0)を0秒1短縮しましたが、またしても10着に終わりました。
今野忠成騎手は「状態は悪くなかったし、右回りも問題ない。本当はもっとためて行くはずだったけど、
先生が『相手も強いから動けるところがあれば』っていうことで、3コーナー手前でスッと出した。
ペースが遅いからって、まだ自分で動ける馬ではない」とコメント。
末脚は堅実なので、東京湾Cのように前が崩れる展開が理想です。
いずれも黒潮盃(8月16日、大井1,800メートル)に出走してくればチャンスがあるでしょう。

ライズゾーン

【ライズゾーン(Photo by 両角昭男)】


なお、すぱっと!POG!の2022-23シーズンはジャパンダートダービー当日をもって終了。
私の指名馬ヒーローコール、ポリゴンウェイヴは総合ランキング2、3位の活躍を見せてくれましたが、
個人ランキングは370位をピークに尻すぼみ…。
2023-24シーズンは、ライゾマティクス(3戦3勝)、ダテノショウグン(2戦2勝)に夢を乗せて、
東京ダービーまでの期間を楽しみたいと思います。
※7月13日現在

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プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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