8月30日に浦和競馬場で行われた新設重賞のルーキーズサマーCは、
3角で先頭に立ったアムクラージュが後続を5馬身突き放す圧倒的なパフォーマンスを披露。
単勝1・5倍の断然人気に応えて3連勝を飾り、初代王者に輝きました。
アムクラージュ(Photo by 両角昭男)
レース前から自信満々だった山崎誠士騎手は
「ちょっと仕掛けは早いかなという感じだったけど、馬が強かったのでそのまま押し切ることができました。
まだまだ遊びながら走っていたので、もうちょっと真面目に走ればタイムも縮まると思います。
距離は延びた方がいい。性格はいいし、馬格はあるし、注文がない。
JRA交流になっちゃうから生まれた年が一年早ければと思うけど、来年のクラシックを狙いたい」とべた褒め。
山崎誠士騎手(Photo by 両角昭男)
現状の課題を強いて挙げるなら、デビュー戦(4着)と同じく砂をかぶる展開になった時ぐらい。
次走の鎌倉記念(10月11日、川崎1,500メートル)も楽しみです。
アムクラージュ(Photo by 両角昭男)
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎ライゾマティクス5着
〇アムクラージュ1着
▲ポッドマーフィー3着
△スターサルファー4着
△ラシアス12着
でハズレ。
POG指名馬でもあり、デビューから3連勝中で◎に推奨した2番人気ライゾマティクスはまさかの5着。
前半3ハロン36秒5のハイペースで逃げたとはいえ、思いがけない失速に主戦の森泰斗騎手は
「ペースは速かったと思うけど、遊ばせないように集中させて乗っていた。休み明けとしか考えられないですね。
結果的にもう少し引きつけて、前に馬を置いて競馬をした方が良かったのかもしれない」と残念そう。
戦術を番手の競馬に変えてあっさり巻き返してくるのか、次走の走りに注目します。
ライゾマティクス(Photo by 両角昭男)
中団からしぶとく2着まで追い上げたのは6番人気ビッグショータイムでした。
初コース、距離延長を克服する健闘に和田譲治騎手は「道中の雰囲気も3コーナーからの手応えも良く、いいところはありましたね。
競馬が上手。距離は長い方が良さそう」とコメント。
デビューから3戦すべてメンバー最速の末脚を繰り出しているので、引き続きマークが必要でしょう。
ビッグショータイム(Photo by 両角昭男)
真っ向勝負を挑んだ3番人気ポッドマーフィーは伸びきれず3着。
初騎乗の笹川翼騎手は「最後は止まりましたね。勝ちに行ったぶん、3着になった感じ。
センスはいいし、馬の感じはいいので、馬体がもっとギュッとしてくれば走りそうです。
競馬は完ぺきなぐらいだったし、現状、距離はこれぐらいかな」。
また、5番人気4着スターサルファーの澤田龍哉騎手は「相手なりに走ってくれるし、しまい脚を使えるのはこの馬の武器。
小回りは別に気にしないけど、どうしても1、2コーナーの進みが悪くなっちゃう。
もう少し自分から進むというか、ハミを取れるように成長してくれたら、もっといい成績が出ると思います」と振り返っていました。
江橋 大介
競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。