9月27日に船橋競馬場で行われた日本テレビ盃は、最後の直線であっさり抜け出したJRAウシュバテソーロが単勝1・6倍の断然人気に応えて圧勝。
6連勝で秋初戦を飾り、東京大賞典、川崎記念、ドバイワールドCに次ぐ4つ目のタイトルを手に入れました。
ウシュバテソーロ(Photo by 石井一雄)
約6か月ぶりの凱旋レースを制した川田将雅騎手は「現状、世界で一番上のクラスにいる馬であることは間違いないので、
ここでは負けてはいけないという思いで来ていますし、無事に走ってくれました」とコメント。
米G1のブリーダーズカップクラシック(11月4日、サンタアニタパーク、ダート2,000メートル)に弾みをつける文句なしのパフォーマンスでした。
ウシュバテソーロと川田将雅騎手(Photo by 石井一雄)
ウシュバテソーロ(Photo by 石井一雄)
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎ウシュバテソーロ1着
〇ミトノオー6着
▲スワーヴアラミス3着
△テンカハル2着
△セキフウ4着
△シルトプレ5着
で的中。
南関東の大将格だった6番人気スワーヴアラミスは、早め早めの積極策で見せ場たっぷりの3着に粘り込みました。
初めて手綱を任された森泰斗騎手は「今までと違った競馬を、というオーダー。
ちょっと出して、3、4コーナーで遊ぶ面があると聞いていたので早めに吹かして行ったけど、
今日はそういう面もなく、逆に行きすぎちゃった感じ。
初めて乗ったので僕も手探りだったけど、気の悪さもなく、いい馬でした。
勝ち馬に並ぶ間もなくかわされたので、あそこで気持ちがシュンとして最後は3着になったかな」と振り返っています。
しかし、収穫も多く「聞いていたイメージ、レースを見ているイメージと全然違った。勝つと思ったぐらい。
もうちょっと我慢して乗っていれば楽に2着だったし、たぶん南関同士なら一番強いですよ」と絶賛。
荒山勝徳調教師も「今日は最高の競馬」と納得の表情を浮かべていました。
次走は勝島王冠(12月7日、大井1,800メートル)で昨年5着のリベンジを狙います。
右回りコースはジョッキーが追いづらくなるほどササる面を出しますが、評価を下げる必要はないのかも、と思わせてくれる素晴らしい内容でした。
そして、10番人気7着エイシンデジタルの高橋利幸騎手は「久しぶりに追い切りに乗ったら、歩様が良くなっていた。
2、3番手も行けそうだったし、乗った感じは1,600~1,800メートルぐらいがいいんじゃないかな。A2なら頑張ってくれそう」。
また、B1の身で挑んだ7番人気8着ビヨンドボーダーズの山林堂信彦騎手は
「最後までしっかり走れるから、抑えた競馬の方が僕は好きです。
行ってももつけど、3コーナーで絶対に遊ぶし、前々回(B1・B2特別勝ち)はうまくいきすぎている。
もまれている方が3コーナーでエンジンかけたら上がって行けるからチャンスはあるし、気性も落ち着いてきて抑えも利くんじゃないかな」。
南関東を代表してJRA勢に立ち向かった8歳馬たち。
今回の経験は次のステージで生きるはずです。
江橋 大介
競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。