10月5日に大井競馬場で行われたレディスプレリュードは、外から追い上げた6番人気のJRAアーテルアストレアがゴール直前で差し切り、
2度目の挑戦で重賞初制覇を飾りました。
アーテルアストレア(Photo by 両角昭男)
初めて手綱を取った武豊騎手は「菱田騎手から細かく特徴やクセを教えてもらい、その通りでしたのでいいアドバイスをもらいました。
1、2コーナーや3、4コーナーで少しスピードが落ちるところはあったのですが、大井競馬場は直線が長いので、まだ大丈夫だと思って
乗っていました。次も楽しみです」とコメント。
武豊騎手(Photo by 両角昭男)
この勢いに乗り、同じ舞台で行われるJBCレディスクラシック(11月3日)でダート女王の座を狙います。
アーテルアストレア(Photo by 両角昭男)
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎グランブリッジ2着
〇テリオスベル4着
▲スピーディキック5着
△アーテルアストレア1着
△ライオットガール3着
△ヴァレーデラルナ6着
でハズレ。
絶好のスタートを決めた2番人気スピーディキックは中団でレースを進めましたが、いつもの切れ味が見られず5着が精いっぱい。
主戦の御神本訓史騎手は「なんだろう?道中が速かったのかな。右回りの方が動きもいいし、いい位置は取れるけど、
そのぶんはじけ方が甘くなる。そのへんはちょっと考えないといけない」と首を傾げていました。
そして「道中進んで行くぶん、しまいの切れが甘くなるのはやはり、このメンバーに入ると痛感させられる。
南関同士なら多少(ハミを)噛んでもはじけるぐらいのペースだけど、やはり違う。乗り方しかないかな。
勝ちに行くポジションでは甘くなるので難しいところ。出して行ったぶん進みは良かったけど、
フワフワしながらの方がしまいはくる気がするし、諸刃の剣ですね」と思案顔。
地方馬同士の牝馬限定戦では圧倒的なパフォーマンスを見せてきましたが、ここ4戦を見る限り、
ダートグレード競走の壁は想像以上に厚いようです。大目標のJBCレディスクラシックで戦法を変えてくるのか、
休養明け2戦目の上積みがどれぐらいあるのか、しっかり取材をして予想に反映したいと思います。
スピーディキック(Photo by 両角昭男)
着外に敗れた馬たちのコメントは以下の通りです。
9番人気7着サルサレイアの西啓太騎手は「年齢とともにテンがズブくなってきたので、久々にメンコを外したら、
あの仔なりに3、4コーナーまではついて行けたかな。こっちだけのメンバーなら着があってもおかしくない」。
7番人気9着ノーブルシルエットの笹川翼騎手は「今日はスーッって自分のペースで行けたし、気持ち良く走れていましたね。
絡まれてさすがに3、4コーナーで嫌気をさしましたけど、こういう競馬がいいのかもしれない。番手でもいいけど、
コンタクトに難しさがある。着順を抜きにして、今まで乗っていて一番しっくりきたので」。
8番人気10着ジュランビルの吉原寛人騎手は「基本的に距離が長いと思う。1,400メートルのペースで中央の馬に併せて行っちゃったので、
速くなったところでついて行けなくなった。1,400メートルぐらいが一番いいと思う」。
今回は苦戦を強いられましたが、地方全国交流の牝馬重賞なら条件や展開次第で好勝負に持ち込めるでしょう。
江橋 大介
競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。