コラム

JBCスプリント

11月3日に大井競馬場で行われたJBCスプリントは、直線半ばで抜け出した兵庫の3番人気イグナイターが押し切り勝ち。
ダートグレード競走4勝目が念願のビッグタイトルとなりました。

イグナイター

イグナイター(Photo by 両角昭男)


コンビ4度目でつかんだ最高の栄誉に笹川翼騎手は「夢かなと思うくらい気持ちいいです。馬がよく頑張ってくれました。
手応え抜群で思っていたより一列前で運べたので、仕掛けだけ早くなりすぎないよう馬のリズムを大切にして最後まで必死でした。
厩舎の方々がよく仕上げてくれて、それも実った結果だと思います」と会心の表情。

笹川翼

笹川翼騎手(Photo by 両角昭男)


横綱相撲でライバルをねじ伏せたダート短距離王は、海外遠征も視野に入れてレースプランが組まれます。

イグナイター

イグナイター(Photo by 両角昭男)


『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ジャスティン4着
〇リメイク2着
▲リュウノユキナ3着
△イグナイター1着
△バスラットレオン7着
△ケイアイドリー9着

でハズレ。

前哨戦の東京盃で3~5着に好走したジャスティン、ギシギシ、マックスの大井勢ですが、大一番で着順を上げることができませんでした。

待望の良馬場で◎に推奨した8番人気ジャスティンは見せ場たっぷりのレースでしたが、展開のアヤで道中のロスが大きく、悔やまれる4着。
森泰斗騎手は「流れがね。内が全く引かなかったから、あそこを走っていたら5、6頭は外になるから下げるしかなかった。
展開がかみ合えばもう少しいい勝負をした気もするけど、よく走っています。馬場はプラスに出ていると思う」と残念そう。

坂井英光調教師も「枠が逆なら2番手だっただろうけど、外4番手になって控えて、モズメイメイが下がってきてまた外を回って…。
最善の競馬はしてくれたけど、このメンバーだと運も必要だから仕方がないかな。結果的に枠順が響きましたね」と悔しさをにじませていました。

万全の仕上げで臨んだだけに今後は未定ですが、スプリント路線で主役を張れる力があるのは間違いありません。

11番人気マックスは外からしぶとく追い上げて6着。
吉原寛人騎手は「カラ馬にあおられて前でガチャガチャになっちゃったので、追い出しのタイミングがずれちゃった。
そのぶん脚がたまったのはあるけど、しっかり伸びてはくれたので、また大きいところでチャンスがあれば。
思ったより進んでくれたけど、軽い馬場の方が脚抜きはいいのかな」。

天性のダッシュ力でハナを奪った9番人気ギシギシは3コーナー手前で馬群にのみ込まれて8着に終わり、
矢野貴之騎手は「3コーナー手前ぐらいから速くなって、ついて行けなかった。もう一皮むけないと、このへんでは勝てないのかな。
行くよりもかぶせて競馬をしたかったけど、枠も1番枠だし、ためて脚を使えるかって言ったらそういう馬じゃない。
常に怒らせながら走らせないと気を抜く感じなので」と振り返っています。

ギシギシ

ギシギシ(Photo by 両角昭男)


二桁着順の馬たちのコメントは以下の通りです。

14番人気10着ジュランビルの西啓太騎手は「思ったよりもついて行けました。今なら1,400メートルぐらいでもいい気がします。
機動力がありますし、浦和の1,400メートルが合いそうですね」。

ハヤテスプリント勝ち以来で約3か月半ぶりだった12番人気スタードラマーは12着。
古馬初対戦がダートグレード競走という厳しい条件でしたが、和田譲治騎手は
「道中も良かったし、最後もジリジリ伸びて、ギシギシの近くまで行きそうと思った矢先にカラ馬がカットしてきてブレーキをかけちゃった。
でも、内容は良かったし、成長は感じます」と手応え十分。

スタードラマー

スタードラマー(Photo by 両角昭男)


13番人気14着ゴッドセレクションの秋元耕成騎手は「返し馬は良かったけど、馬に気がない」とポツリ。

ゴッドセレクション

ゴッドセレクション(Photo by 両角昭男)



プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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