コラム

浦和記念          

11月23日に浦和競馬場で行われた浦和記念は、
最後方を進んだ5番人気ディクテオンが2周目向こう正面で一気に追い上げて4コーナーで先頭に立ち、
後続の追撃を退けて重賞初制覇を飾りました。

ディクテオン

ディクテオン(Photo by 両角昭男)


ムーア騎手の代役を果たした本田正重騎手は「第一印象はとてもいい背中だなと思いました。
JRAのレースも何度か見させていただいて、前半あまり急がせない方が最後の脚を使うと先生もおっしゃっていたので、
自信を持って乗りました。地方のパワーのいる砂も合うのかな」と振り返っています。

本田正重騎手

本田正重騎手(Photo by 両角昭男)


ディクテオン

ディクテオン(Photo by 両角昭男)


『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎テンカハル3着
〇メイショウフンジン5着
▲ミトノオー2着
△ディクテオン1着
△ヒーローコール4着

でハズレ。

真っ向勝負を挑んだ4番人気ヒーローコールが4着に粘り込みました。
JRA勢の厚い壁にはね返されはしましたが、森泰斗騎手は「内を器用にさばいてこられる馬なら内に行くけど、
ちょっと手応えがないぐらいの馬だからレースは想定通り。力は出せたし、3歳でよく頑張っている。地方最先着ですからね。
セイカメテオポリス、ジョエルとか負かしている訳ですし、たいしたものです。来年になれば勝てると思います」ときっぱり。
今までも強敵にもまれながら着実に力をつけてきていますし、古馬になってからのさらなる成長が楽しみです。

ヒーローコール

ヒーローコール(Photo by 両角昭男)


浦和初参戦だった6番人気セイカメテオポリスは末脚不発の6着。
笹川翼騎手から急遽の乗り替わりで、20年の鎌倉記念2着以来のコンビとなった今野忠成騎手は「見ていたレースのイメージと違っていた。
パドックでも、返し馬を止めても必要以上にキョロキョロしていたし、それもあって進みが悪かったのかな。
真剣じゃなく、力を出せている感じはない」と首を傾げていました。
初コースで物見をしていたという今回は参考外。
中長距離路線で主役級なのは間違いなく、走り慣れた大井コースで巻き返しを期待しましょう。

セイカメテオポリス

セイカメテオポリス(Photo by 両角昭男)


前々でレースを進めた9番人気エルデュクラージュは7着に沈みましたが、矢野貴之騎手は
「リズム的にいいところにいたと思うし、流れ的にも悪くなかったけど、勝った馬にまくられて3、4コーナーで心が折れた感じ。
9歳でも馬は元気です」とコメント。

また、岩手からの転入初戦だった10番人気スーパーフェザーは9着。
秋元耕成騎手は「追走いっぱい。やはり重賞だと違うよね。オープンならやれる。
距離は長くてもいいだろうけど、1,600メートルぐらいかな」。
全4勝が芝でダート勝利実績のない8歳騸馬ですが、南関東でも通用する手応えはつかんだようです。

そして、前哨戦の埼玉新聞栄冠賞を制して挑んだ7番人気ジョエルは、勝負どころの反応が悪く10着に敗れました。
思い描いたレースができなかった所蛍騎手は「もう一列前に行きたかったけど、ペースが速かったですね」とポツリ。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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