コラム

船橋記念          

11月30日に船橋競馬場で行われた船橋記念は、絶好のスタートを決めてハナに立ったキモンルビーが後続を3馬身突き放す圧勝。
単勝1・8倍の断然人気に応えて重賞4勝目を飾り、ラストランを最高の結果で締めくくりました。

キモンルビー

キモンルビー(Photo by 両角昭男)


御神本訓史騎手は「スタートの一歩目は超一級品で、騎手が出遅れなければ、まずハナに行けるというのは決まっていました。
皆さんのおかげで有終の美を飾ることができました」とコメント。

御神本訓史騎手

御神本訓史騎手(Photo by 両角昭男)


今後は生まれ故郷の北海道新ひだか町・西村牧場で繁殖入り。初年度はコパノリッキーを種付けする予定です。

キモンルビー

キモンルビー(Photo by 両角昭男)


『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎キモンルビー1着
〇ギシギシ4着
▲プライルード2着
△ティアラフォーカス3着
△ブンロート7着

で的中。

前走のトライアル・カムイユカラスプリントで復活Vを決めていた3番人気プライルードは、
スタートで後手に回る不利がありながらも最内からしぶとく脚を伸ばして2着に食い込みました。
本田正重騎手は「不安だった悪いところが出た。ゲートだけ。そこに尽きる。
それ以外は乗りやすいし、いい伸びをしている。競馬は上手なので、前に行ってもいいし、どこに突っ込んでもいい。
ちゃんとスタートを切れてもっといい勝負をしたかった」と悔しそう。
しかし、昨年の優駿スプリント、アフター5スター賞を連勝した実績馬が不振から脱出したとなれば、
来年のスプリント路線でも目が離せません。


プライルード

プライルード(Photo by 両角昭男)


連覇を狙った4番人気ティアラフォーカスも痛恨の出遅れで3着止まりでしたが、
和田譲治騎手は「キモンルビーは強かったですね。スタートはつまずいた感じで出て行ったけど、
二の脚は速くてハナの後ろのポジションを取れて、いい感じで立ち回れた。
直線は伸びて自分の競馬はできている」と納得の表情。


ティアラフォーカス

ティアラフォーカス(Photo by 両角昭男)


そして、2番人気ギシギシは東京盃(4着)、JBCスプリント(8着)でもハナを奪った二の脚が見られず、
直線で盛り返すも4着まで追い上げるのが精いっぱい。
笹川翼騎手は「船橋だと進みが悪いし、キモンルビー以外に行く馬がいなかったから、前で楽をしているぶん、
自分が苦しくなって差が開いた感じ」と振り返っています。
船橋1,000メートルは習志野きらっとスプリントで1、2着がある舞台ですが、
最大のパフォーマンスを発揮できるのは大井1,200メートルのようです。
リフレッシュ休養してからの巻き返しに期待しましょう。

勝ち馬をマークする形でレースを進めて5着に粘り込んだ7番人気カプリフレイバーは要チェックです。
前走のカムイユカラスプリント(3着)の前から調教をつけ始めた川島正太郎騎手は「毎日乗せてもらっていて、
すごく感じが良かったから一発狙っていたけど、重賞だとみんな強い。初めて跨がった時はハミに乗っかりすぎていたので、
うまく体を使えるように攻め馬をしていて、前回も今回も一時よりいい走りができていると思います。
ゲートも落ち着いて大丈夫そうな雰囲気だし、結果が出てきたからうれしい」と手応えあり!です。
20年の優駿スプリント、21年の川崎スパーキングスプリント王者の完全復活が近いうちに見られるかもしれません。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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