コラム

東京大賞典         

12月29日に大井競馬場で行われた東京大賞典は、最後の直線で大外から追い込んだJRAウシュバテソーロが差し切り勝ち。
単勝1・7倍の断然人気に応えて、史上5頭目の連覇を達成しました。

ウシュバテソーロ

ウシュバテソーロ(Photo by 両角昭男)


川田将雅騎手は「無事に勝つことができてなによりです。
春にはドバイワールドCを勝った馬ですので、それにふさわしい走りができればというところでした。
自信を持っていましたので、ゴールまでには届くと思いました」とコメント。

川田将雅騎手

川田将雅騎手(Photo by 両角昭男)


2024年はサウジC(2月24日、キングアブドゥルアジーズ、ダート1,800メートル)から始動し、
ドバイワールドC(3月30日、メイダン、ダート2,000メートル)の連覇を狙います。

ウシュバテソーロ

ウシュバテソーロ(Photo by 両角昭男)


『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ウシュバテソーロ1着
〇キングズソード5着
▲ドゥラエレーデ3着
△ウィルソンテソーロ2着
△ミックファイア8着

で的中。

無敗の南関東3冠馬ミックファイアは痛恨の出遅れ。
ジャパンダートダービーと同じ位置取りの5番手でレースを運びましたが、古馬の壁は厚く8着に終わりました。
御神本訓史騎手は「中身が戻ってきていないし、戻っていても、もうちょっと差が詰められるかな、っていうぐらいだと思う。
他のレースを見ていても3歳はオープンでは足りていないし、そういう懸念は持っていたけど、
初めてのG1でこれぐらいはついてきているからね。
状態がもう少し本当になってくれば、また来年の仕切り直しで、どこかで中央と戦っていけそうな気がします。
まずはこっちのオープンからやっていかないと。立派に走ってくれましたよ」と振り返っています。

一方、管理する渡邉和雄調教師は「8戦目で初めて出遅れちゃったのもあるけど、現時点の力の差はあるかな。
連勝が止まるのが東京大賞典という一番上の舞台なのは納得している。
でも、勝ち負けより自分の競馬をさせてあげたかった」と悔しさをにじませながらも、
来年に向けて「まだまだこれから伸びシロしかないと思っているし、
今日もパドックでイレ込んでいるように見えたかもしれないけど、羽田盃や2歳の時に比べるとだいぶ良くなっている。
フィジカルの部分ももう一回り成長してくれれば今の馬場もこなせるようになるだろうし、
今日のメンバーでもやってくれるという期待のある馬」と気持ちを切り替えていました。

デビュー以来の連勝は7でストップし、サウジC遠征のプランは白紙になりましたが、
世界レベルを肌で感じたことは今後に生きるはずです。

ミックファイア

ミックファイア(Photo by 両角昭男)


そして、ポツンと離れた最後方を進んだ9番人気マンガンは9着。
昨年の東京記念5着以来2度目のコンビとなった笹川翼騎手は
「ミックファイアとは差がないし、この馬自身は頑張っているけど、上がりが速すぎますね」とお手上げムード。
本来はステイヤータイプなので、金盃(1月24日、大井2,600メートル)に出走してくればマークが必要でしょう。

マンガン

マンガン(Photo by 両角昭男)


プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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