コラム

東京シンデレラマイル    

12月30日に大井競馬場で行われた東京シンデレラマイルは、
最後の直線で一気に突き抜けたスピーディキックが単勝1・2倍の断然人気に応えて連覇を達成。
ダートグレード競走に挑戦し続けた今年はJRA勢の厚い壁に跳ね返されてきましたが、
初めて背負った57キロも南関東の牝馬同士では全く問題なく、最高の結果で23年を締めくくりました。

スピーディキック

スピーディキック(Photo by 両角昭男)


主戦の御神本訓史騎手は「4コーナーで不利を受けましたが、最後はしっかりした末脚を出してくれました。
精神的にも成長を感じます」とコメント。

御神本訓史騎手

御神本訓史騎手(Photo by 両角昭男)


来年はマイル中心のローテーションが組まれるようです。

スピーディキック

スピーディキック(Photo by 両角昭男)


『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎スピーディキック1着
〇メイドイットマム6着
▲ラブラブパイロ2着
△セパヌイール5着
△ツーシャドー7着

この日は9R○▲、11R▲◎で決まり、2日目(187万8,480円)に次ぐ今開催2度目のトリプル馬単(1万3,350円)的中。
5週連続ヒット中で、今年19本目の大当たりになりました。

メンバー最速の末脚でクビ差2着に迫ったのは4番人気ラブラブパイロでした。
西啓太騎手は「3コーナーの不利がなければもしかしたら、というのは正直あった。
決して適条件ではない大井の小回り1,600メートルでいいところを見せてくれたし、力があると改めて思いました。
前が止まっているように見えたので、なんとかと思ったけど、悔しいですね。
1,800メートルでも2,000メートルでも距離が延びるぶんには大丈夫。
ここに向けてビッシリやったので、ちょっと楽をさせて帰ってきてからどうなるかですね」。
中距離路線でタイトル獲得のチャンスがくるでしょう。

ラブラブパイロ

ラブラブパイロ(Photo by 両角昭男)


12番人気の低評価を覆して3着に食い込んだのはサルサレイアでした。
約3年2か月ぶりに手綱を取った森泰斗騎手は
「かなり前がハイペースだったので、展開に乗じていい脚を使ってくれました。
脚質的に他力本願のところはあるけど、うまく展開が向いてくれれば」。
明けて8歳を迎えますが、大きな衰えはなく、現役続行の予定です。

サルサレイア

サルサレイア(Photo by 両角昭男)


また、5番人気4着サブルドールの笹川翼騎手は
「この前までB3ですからね。最後まで気持ちを切らさずに頑張ってくれたし、ここにきて充実期に入っていると思います。
1、2着馬は強いと思ったけど、そんなに差はないし、重賞でもやれます」と手応え十分。

今年の桜花賞、ロジータ記念の勝ち馬で2番人気に支持されたメイドイットマムは直線でインを狙いましたが、伸びきれず6着止まり。
昨年の東京2歳優駿牝馬を制した舞台でしたが、本橋孝太騎手は
「長いところを使っていたので、いきなりの古馬相手でペースも違うから馬が戸惑っていた感じでした。
現状のベストは1,800メートルだけど、1,600メートルが短いとは言っていられないし、
対応力はあるので一回使えば挽回できると思います」ときっぱり。

7番人気5着セパヌイールの矢野貴之騎手は
「直線で寄られて怯んだのがなければ3着ぐらいに来たかな。それぐらい伸びかけていました。
よく走っていると思います。これで引退です」。

トライアルを制して挑んだ3番人気ツーシャドーは、先行争いに巻き込まれて7着。
4コーナーで先頭に立つ見せ場たっぷりのレースぶりでしたが、和田譲治騎手は
「テンから速くて展開がきつかった。流れている割にリズム良く運べたけど、向こう正面でまたペースが上がって動かされちゃった。
3、4コーナーで手応えは良かったけど、最後は脚がなかった。
サッと行けるから1,400メートルの方がいいかも」と残念そうでした。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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