コラム

しらさぎ賞       

4月18日に浦和競馬場で行われたしらさぎ賞は、直線で抜け出した地元のツーシャドーが押し切り勝ち。
前走のトライアル・ティアラC2着のリベンジを果たし、4度目の重賞挑戦で初タイトルを獲得しました。


ツーシャドー(Photo by 両角昭男)


和田譲治騎手は「道中は初めて砂をかぶって嫌々して走っていましたが、3、4コーナーでハミを取ったので、
前の馬をとらえられたら勝てるかなと思いました。最後はしっかり伸びてくれました」と笑顔。

『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ボヌールバローズ4着
〇サーフズアップ7着
▲カラフルキューブ6着
△ツーシャドー1着
△ジゼル3着

でハズレ。

終わってみれば、昨年の東京シンデレラマイルトライアルと同じ着順、人気(2番人気→9番人気)での決着となり、
またしてもサダムスキャットが大波乱を演出しました。
インからしぶとく追い上げた笠野雄大騎手は「状態も良かったし、頑張ってくれた。
吉原さんが行った方の空いたところを行こうと思っていて、吉原さんが外に出したから内へ。
もちろん狙っていたし、手応えもあったから残念」とコメント。
全4勝中3勝を1,200メートルでマークしていますが、現状はこのぐらいの距離が合っているようです。


サダムスキャット(Photo by 両角昭男)


単勝1・7倍の断然人気ジゼルは追い上げ及ばず3着。
デビュー以来の連勝が11でストップし、重賞初挑戦Vの夢はかないませんでした。
森泰斗騎手は「これだけ連続して使ったことがない馬なので、ちょっと苦しかったのかな。
もっとビュッと行けるけど、手応えが全然なく、本来はこんなはずがない。
前走もそうだったけど、外にモタれてモタれて…。
たぶん疲れていると思う。能力だけで来ている」と悔しさをにじませていましたが、
重賞級のポテンシャルを改めて示しています。
リフレッシュしてくれば、牝馬路線の中心的存在になるでしょう。


ジゼル(Photo by 両角昭男)


◎に推奨した3番人気ボヌールバローズは大外枠からハナを主張しましたが、直線で踏ん張りきれず4着。
コンビ3度目の吉原寛人騎手は「馬の動きはとても良かったけど、
体重の増減(プラス20キロ)も大きかったので、間が空いているぶんかな。
左回りは気にならなかったし、一回使ってさらに良くなりそうな感じがします」。
初めての左回りコースに対応できたのは大きな収穫で、今後の選択肢は広がりそうです。

以下の2頭は勝負どころの反応が悪く、不完全燃焼に終わりました。

4番人気6着カラフルキューブの藤田凌騎手は「小回りはこなせるし、
スピードがあるので1,400メートルはいいと思ったけど、これといった敗因が見当たらない。
もともと左回りは成績が出ていないから、そういうのかも」と言葉少な。
全4勝をマークしている右回りコースで巻き返しを期待します。

5番人気7着サーフズアップの御神本訓史騎手は「距離が短いね。忙しい。具合が良かったからもったいなかった」。
昨年のユングフラウ賞を制した舞台でしたが、マイルぐらいが良さそうです。

そして、6番人気5着ジュネスの笹川翼騎手は「スタートで滑ってしまった。
もう一列前で競馬ができれば違ったし、今日の結果を考えればうまくまとめている。
まだ張りは戻ってないですけど、調子が上がってくればやれると思います」ときっぱり。
昨年4着以上の成績は出せませんでしたが、自己条件に戻れば主役級の評価が必要です。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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