5月2日に船橋競馬場で行われた東京湾Cは、最後の直線で突き抜けた2番人気マコトロクサノホコが、
初タイトルとともに東京ダービー(6月5日、大井2,000メートル)の優先出走権を獲得。
トライアル・アクアマリンC2着のリベンジを果たした本田正重騎手は「間隔が空いたぶんなのか全然進まなくて、
思ったよりもポジションが後ろになって焦りましたが、3コーナーぐらいでいいところを取って行けたので、いい勝負ができると思いました。
とても乗りやすいのがいいところ。距離は延びても問題はありません」と会心の笑み。
マコトロクサノホコ(Photo by 両角昭男)
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎シシュフォス2着
〇アムクラージュ7着
▲マサノロイヤル10着
△マコトロクサノホコ1着
△バハマフレイバー12着
でハズレ。
前日の雨による不良馬場が勝負の明暗を分けました。
◎に推奨したクラウンCの勝ち馬シシュフォスは3、4コーナーで自ら前をとらえに行きましたが、
単勝1・7倍の断然人気に応えられず、2着が精いっぱい。
転入後の連勝も2で止まり、森泰斗騎手は「今日は時計がすごくかかって重いので、この馬場の適性はそんなにないと思います。
馬はすごく調子が良かったし、敗因をあげるとすればそのくらい。それでも勝ちたかったのが正直なところ。
モタモタしましたね。もうちょっと軽い馬場の方がいいと思います」と残念そう。
シシュフォス(Photo by 両角昭男)
そして、4番人気7着アムクラージュの御神本訓史騎手は「馬場だと思う。2コーナーから手応えがない。
全日本2歳優駿(9着)の時もこんな感じで全然進んでいかなかった。良馬場の方がいいと思う」。
アムクラージュ(Photo by 両角昭男)
3番人気10着マサノロイヤルの木間塚龍馬騎手は「馬場が合わない。乾いていれば違ったかな」。
マサノロイヤル(Photo by 両角昭男)
6番人気8着ゴールデンブザーの和田譲治騎手は「砂が全然ダメ。話にならない。砂をかぶった瞬間に集中を切らしちゃって。
かぶらなければもう少し走れる」とコメントしています。
上位人気馬の敗因は明白なので、良馬場での巻き返しを期待しましょう。
一方、低評価を覆して掲示板を確保した以下の3頭は収穫あり!です。
ハナを主張して3着に粘り込んだ8番人気コルベットの矢野貴之騎手は「本来なら2、3番手の方が良さそうですが、
気分良く運べて、この馬らしい競馬はできたかなという気がします。まだ腰の甘いところがありますね。
もう一段上がりそうな雰囲気」と上々の手応え。
直線の追い比べに持ち込んで4着に食い込んだ10番人気オーウェルの西啓太騎手は
「頑張ってくれましたね。馬混みでも集中して走ってくれて、最後に1頭になったらフワッとしたけど、距離ももちそうです。
自分からハミを取るタイプではないですが、あのポジション(4、5番手)で競馬ができたのは良かったし、最後まで走ってくれました。
直線の長い船橋、大井はいいですね」と振り返っています。
前走のアヴニール賞(4着)から着用したチークピーシーズの効果は大きく、
直線の広いコースの方が合うという評価は笹川翼騎手と同じです。
離れた最後方から5着まで追い込んだ12番人気クリコマの山崎誠士騎手は
「しまいは切れますね。極端な競馬にはなっちゃいますけど、こういうのを生かして走れるんじゃないかな。
もうちょっと成長できれば戦えると思います」。
黒潮盃(8月14日、大井1,800メートル)や戸塚記念(9月4日、川崎2,100メートル)で再戦することがあれば、違う結果になりそうです。
江橋 大介
競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。