6月19日に浦和競馬場で行われたさきたま杯は、
向こう正面で先頭に立ったJRAレモンポップが押し切り勝ち。
単勝1・2倍の断然人気に応えて4つ目のG1/Jpn1タイトルを獲得し、上半期のダート短距離王に輝きました。
レモンポップ(Photo by 石井一雄)
Jpn1昇格元年のビッグレースを制した坂井瑠星騎手は
「五分にいいスタートが切れましたし、この馬のリズムで走ることだけを考えて、
ペースはそんなに気にせず走りました。小回り1,400メートルも無事にこなしてくれました」と振り返っています。
レモンポップ(Photo by 石井一雄)
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎レモンポップ1着
〇イグナイター2着
▲シャマル3着
△タガノビューティー4着
△サンライズホーク11着
で的中。
南関東最先着は、外からしぶとく脚を伸ばした11番人気サヨノグローリーの5着でした。
ダートグレード競走初挑戦での健闘に澤田龍哉騎手は
「絶対に周りが速いので、とりあえず(スタートは)出すだけ出して、そこから自分のリズムで。
それでも周りが速くて急かしちゃったし、3、4コーナーで詰まったけど、それがいい方向に向いたかな。
最後にもうひと我慢ができたので、すごい仔です。浦和の生え抜きで、地元の大将が意地を見せてくれた感じですね」と褒め称えていました。
昨年7月のプラチナC以来7戦して勝ち星がない半面、
すべて掲示板を確保していますし、末脚の生きる流れならチャンスはくるでしょう。
サヨノグローリー(Photo by 石井一雄)
スタートでつまずく不利がありながらも、大外から6着まで追い上げた10番人気ティーズダンクの和田譲治騎手は
「後手に回ったぶん、しまいはいい脚を使ってくれました。まだ本調子じゃないけど、休み明けに乗った時よりは全然いい。
だいぶ調子は上がってきていましたし、メンバー次第では」と復活の手応えをつかんでいます。
ティーズダンク(Photo by 石井一雄)
一方、前走のプラチナCで重賞初制覇を飾った7番人気アマネラクーンは10着に敗れ、
主戦の森泰斗騎手は「初めての強力なメンバーで戸惑いもあったと思うし、あまりうまく流れに乗れなかった」と言葉少な。
そして、初騎乗だったジョッキー2人のコメントは以下の通りです。
9番人気8着オメガレインボーの吉原寛人騎手は
「ペースが速くて追走で伸びて走っちゃったので、もうちょっとタメたいところはあった。
本当は短い方がいいでしょうけど、今日はズブい感じがあったので、もうちょっと距離はあっていいのかも。
小回りはちょっと窮屈なところがあったけど、浦和のオープンを勝っているし、地元同士なら楽なのかな」。
ハナを奪って前半3ハロン34秒8のハイペースを演出した8番人気アランバローズは12着に沈みましたが、
御神本訓史騎手は「スタートも良かったし、早めに来られたけど、普通のメンバーだったらやれそうな気がする」とコメント。
アランバローズ(Photo by 石井一雄)
南関東勢は厳しい戦いを強いられましたが、マイル以下の路線で再び相まみえる馬たち。
JRAトップクラスの胸を借りた経験を今後に生かしたいところです。
江橋 大介
競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。