コラム

フリオーソレジェンドカップ  

8月28日に船橋競馬場で行われたフリオーソレジェンドCは、直線一気に突き抜けた3番人気ナニハサテオキが3馬身差をつけて圧勝。
約5か月半ぶりでしたが、報知オールスターC、京成盃グランドマイラーズで連続2着だったうっぷんを晴らし、念願の重賞初制覇を飾りました。


ナニハサテオキ(Photo by 両角昭男)


森泰斗騎手は「スタートして少ししてから挟まれるけっこうな不利がありましたが、前にギガキングがいたので目標に運びました。
3、4コーナーを回って外が開けたので、うまくいったレースでした」と会心の表情。


ナニハサテオキ(Photo by 両角昭男)


『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ギガキング2着
〇デュードヴァン5着
▲ヘラルドバローズ12着
△ナニハサテオキ1着
△リンゾウチャネル3着
△イグザルト6着

でハズレ。残念ながら2日連続のトリプル馬単的中とはなりませんでした。

王道の競馬で連覇を狙った2番人気ギガキングは2着。
前走のマーキュリーC10着に次ぐ2度目のコンビだった吉原寛人騎手は
「今日は返し馬からすごく進んで行く雰囲気があったので、やはり船橋はいいのかなという感じ。
テンの3ハロンの入りが遅かったので向こう正面で自分から動いて行って、
3、4コーナーでシブいところがあるというので早め早めになってしまいました。
勝てなくて残念ですけど、最後は斤量の差、早めに動いたぶん、マークされたぶん。
それなりの競馬でまとめてくれました」と振り返っています。
それでも船橋1,800メートルは〈6―1―0―2〉で、スペシャリストとしての存在感は示しています。


ギガキング(Photo by 両角昭男)


好スタートを決めて流れに乗った7番人気リンゾウチャネルが、前走のスパーキングサマーCに次ぐ3着に健闘しました。
安藤洋一騎手は「位置は特に決めていなかったけど、あれ以上行ったらダメ。ひっかかるか、最後に苦しくなる。
4コーナー手前ぐらいまで良かったと思うけど、前の馬が下がってきたから…」とコメント。
手の内に入れているようなので、あとは結果を出すのみです。


リンゾウチャネル(Photo by 両角昭男)


約3か月半ぶりだった4番人気ヒーローコールは前を見る形で進みましたが、伸びきれず4着。
初めて手綱を取った本田正重騎手は「悪くはなかったと思います。
イメージ通り、ちょっとシブいというか、自分から動いて行くタイプではないかな。
3コーナーからギガキングが来て、一緒に上がって行くのは大変だったけど、あの手応えでも4着まで踏ん張っている。
休み明けだし、1回使って良くなりそうな感触がある」と手応え十分です。
世代の壁を越える日はそう遠くはないでしょう。

サンタアニタトロフィー1、2着馬は距離適性の差が大きかったようです。

5番人気5着デュードヴァンの御神本訓史騎手は「ちょっと距離が長かった」とポツリ。
6番人気6着イグザルトの笹川翼騎手は「ハナに行ったのが裏目になっちゃったかな。
ペースうんぬんよりも、前3、4頭で圧を掛け合っているから苦しくなったし、
初めての1,800メートルで残り150メートルぐらいで脚が上がってしまった。やはり左回りの方がいい」。

そして、トライアルの覇者で1番人気に支持されたヘラルドバローズは12着に沈んでしまいました。
矢野貴之騎手は「スタートは速くないので、リズム良く走らせないとダメだったのかな。
折り合いの難しいところを見せたし、ちょっとプレッシャーをかけられるとモロいところがある。
馬はパンとして張りも出てきたので、動けるようになって逆に折り合いを欠いた感じ。
競馬が上手くないと思うので、それをどう乗れるか」と課題を口にしています。
転入初戦のようなパフォーマンスを発揮するには、展開に注文がつくタイプのようです。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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