9月12日に大井競馬場で行われた東京記念は、最後の直線で抜け出した2番人気ナッジが後続を3馬身突き放す圧勝。
トライアルを制した勢いそのままに、21年のサンライズC以来となる2つ目のタイトルを獲得しました。
ナッジ(Photo by 両角昭男)
主戦の矢野貴之騎手は「つかみどころのない馬で結果を出せなかったけど、ここ最近はしまいしっかり伸びてくれるという印象。
この勝利で勢いがつけばいいなと思います」と笑顔。
3歳クラシック路線では善戦止まり、昨年の出走はブリリアントC(12着)のみでしたが、5歳の夏を境に本格化してきたようです。
ナッジ(Photo by 両角昭男)
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎ラッキードリーム4着
〇ランリョウオー6着
▲ミヤギザオウ5着
△デスティネ7着
△カイル9着
先行力のある実績馬2頭で固いと思いましたが、3夜連続のハズレ。
20年のJBC2歳優駿、ホッカイドウ3冠を含む重賞12勝馬で◎に推奨した1番人気ラッキードリームはまさかの4着。
南関東再移籍初戦を飾れず、笹川翼騎手は「道中のリズムは本当に良かったし、勝てなかったとしても2、3着はある内容。
あそこからしぶとく走るのがあの馬の特徴だと思っていたけど、追ってから意外と反応できなかった。
気の問題もあるかもしれないけど、コースとか砂の感じとか、距離なのかな。軽い走りをするので余計にそうなのかもしれない。
追われるのを少し嫌がっている面もあるし、直線が長いのがダメかも。今日はできることはやれた。
いいモノはあるけど、難しい。もしかしたら差しの方がいいのかな」と首を捻るばかり。
また、22年の覇者で、昨年2着の3番人気ランリョウオーも本来の勝負根性が見られず6着に沈んでしまいました。
本橋孝太騎手は「今日はけっこうハミを取っていい感じだったので、メンタルもだいぶ回復していると思う。
乗った感じどこも悪くないし、ちょっと分からないですね」と予想外の結果に納得がいかない様子。
ランリョウオー(Photo by 両角昭男)
ともに地方競馬屈指の存在なので、今後の巻き返しを期待します。
トライアル3着のウラノメトリア、同5着のアイブランコはともに休養明け3戦目で上昇ムードです。
8番人気2着ウラノメトリアの本田正重騎手は「頑張ってくれましたね。
前回は全然ハミを取っていなかったけど、今日はいいなって思いながら乗っていました。
4コーナーで矢野さんの手応えが良さそうだったのでフタをしたかったけど、すんなりこじ開けられました」
ウラノメトリア(Photo by 両角昭男)
6番人気3着アイブランコの森泰斗騎手は「レース自体はインで上手に立ち回れて、ここ2走よりは一定の前進があったかな。
まだトモも良くなりそうだし、もう少し距離が短くても。1,800メートル、2,000メートルでもう一回乗ってみたいですね」とコメント。
アイブランコ(Photo by 両角昭男)
そして、4番人気5着ミヤギザオウの御神本訓史騎手は「進みが良くなかった。地力できたけどね。
ズブさが出てきているのかな。最後に脚は使ってくれている」と振り返っていました。
江橋 大介
競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。