コラム

ハイセイコー記念       

11月6日に大井競馬場で行われたハイセイコー記念は、
絶好のスタートを決めてハナに立ったスマイルマンボが、単勝1・9倍の断然人気に応える6馬身差の圧勝。
転入後2連勝を飾り、重賞初挑戦でタイトルを獲得しました。


スマイルマンボ&矢野貴之騎手(Photo by 両角昭男)


持ちタイムを2秒9も短縮する圧倒的なパフォーマンスにも矢野貴之騎手は「スタートから自分のリズムで行けましたし、
パワフルな走りで前回と同じく調子の良さがうかがえたので、安心して騎乗できました。まだまだ幼いところがあり、
物見をして走っているような感じで、近くに馬が来た方がもっとファイトしてくれるのではと思っていました」と余裕のコメント。


矢野貴之騎手(Photo by 両角昭男)



母ハルサンサンは2012年のTCK女王盃勝ち馬。南関東ゆかりの血統でもあり、来年の三冠路線が楽しみになるレースぶりでした。


『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎パルヴェニュー15着
〇スマイルマンボ1着
▲シビックドリーム2着
△ニホンダイラ6着
△シナノクーパー16着

で的中。

◎に推奨した3番人気パルヴェニューは不完全燃焼の15着。

初めて手綱を取った笹川翼騎手は「もっとゆっくり行かないとダメ。ゴチャゴチャしちゃって、今日の内枠のマイルもダメ。
気難しい。ちょっとプレッシャーに弱いというか、自分のペース、リズムじゃないと。
持っているモノは悪くないし、返し馬の雰囲気はすごく良かったけど、レースでその良さが感じられなかった」と残念そう。

1コーナー手前の不利もあり、悪条件が重なった結果なので、少頭数もしくは外めの枠順で巻き返しを期待します。


パルヴェニュー(Photo by 両角昭男)


メンバー最速の末脚で0秒1差3着に迫ったゴールドジュニアから一転、積極策に出た2番人気シビックドリームが2着に粘り込みました。

安藤洋一騎手は「今日は1頭強い馬がいるので、一か八か真っ向勝負に行ってみようかなと。
めちゃくちゃ具合が良くてスタートを出たので、無理して下げる必要もないから2番手で。
ペースが速くなると思っていたけど、ある程度隊列がすぐに決まって、一列目を取って正解。
いつもキックバックで後手に回っちゃうので、砂をかぶらないでどれだけいけるかを試して乗りました。
基本はタメていった方がいい。壁を作って競馬をしてひと脚も使えるし、急かしていいタイプではない。
距離は延びても大丈夫です」と確かな手応えをつかんでいます。


シビックドリーム(Photo by 両角昭男)


低評価を覆す好走を見せた以下の2頭は要チェックです。

7番人気3着ユウユウスキーの森泰斗騎手は
「作戦通り。切れ味勝負だとちょっと分が悪いので、前に行って流れ込むような形がいい。
前走は大事に乗りすぎて持ち味を出せなかったけど、これぐらいは走れる。
デビューした頃より力をつけてきているので、成長力があるタイプだと思う。
来年さらに成長しそうな馬でもあるし、距離は長い方がいい。スピードタイプではないから、1,800メートルぐらいがおもしろい」と高評価。

そして、9番人気4着アクナーテンの和田譲治騎手は
「うまく3番手を取れて、前半ペースも遅かったので息も入りながら徐々に向こう正面からペースを上げて。
強い馬2頭が前にいたのでついて行く形で、最後まで食らいついて頑張っていました。現状は1,400、1,600メートルぐらいがいい。
トモが緩いところがあるし、これから伸びシロがあると思う」と振り返っています。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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