11月12日に川崎競馬場で行われたローレル賞は、4戦無敗の断然人気リオンダリーナが12着に敗れる大波乱。
最後の直線で外から抜け出した5番人気ウィルシャインが押し切り、デビュー以来の連勝を3に伸ばして重賞初制覇を飾りました。
ウィルシャイン(Photo by 両角昭男)
主戦の本田正重騎手は「一歩目がもっさり出るので、今日も後方からの競馬になりましたが、
競馬は上手なので自信を持って乗りました。
ゴチャついて終始外々を回る展開になりましたが、
直線でかわされそうになりながらも頑張ってくれたのは馬の底力だと思います」と終始にこやか。
本田正重騎手(Photo by 両角昭男)
8月14日の能力試験後に「重賞級」と評した本田騎手の言葉を信じて『すぱっと!POG!2024-25』で指名した馬。
次走の東京2歳優駿牝馬(12月31日、大井1,600メートル)が待ち遠しくなる結果になりました。
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎リオンダリーナ12着
〇モンゲーキララ9着
▲ウィルシャイン1着
△ドナギニー5着
△チャチャハツゴウ10着
△ピーチブロッサム13着
でハズレ。
スタート後に外に大きくヨレる不利があって後方2番手のポジションになりながらも、
大外からしぶとく追い上げた3番人気オリコウデレガンスが2着に入りました。
今野忠成騎手は「スタートしてから轍(わだち)を見てバカついた。
雰囲気的にいつもよりキリキリしている感じはあったけど、流れが速くなるからあの位置ぐらいになると予想していた。
すごく根性がいい馬でレースが上手なので、これから相手が強くなってもまだまだやれる気がします。
右回りでも関係ない」とリベンジへ前向きです。
オリコウデレガンス(Photo by 両角昭男)
前走10着で評価を下げていた9番人気プラウドフレールは、直線一旦先頭に立つ見せ場たっぷりの3着。
初めて手綱を取った御神本訓史騎手は「枠も良かったし、うまく運べた。この仔にとってまだまだ成長の余地はある。
バネはあるし、もうちょっとパワーがついて気性的に大人になってくれれば。
最後は止まっているし、この血統だから1,600メートルがギリギリかな」とコメント。
昨年のミスカッレーラ(父シニスターミニスター)に次ぐ姉妹制覇はなりませんでしたが、
半兄にギャルダル(父ホッコータルマエ)もいる良血。今後の重賞路線でも目が離せません。
大井から参戦した2頭は、初めての左回りコースに対応できたことが大きな収穫でしょう。
7番人気4着ランベリーの和田譲治騎手は「スタートも今イチだったので、折り合い重視で。
うまく内々を回れて、伸びてきてくれましたね。左回りでも競馬はできる。
体は小さいし、頭が高くてハミ受けもちょっと悪いところはあるけど、気性は真面目。
前に行かせるとガーッと行って終わっちゃいそうだから、タメた方が絶対にいい」
ランベリー(Photo by 両角昭男)
2番人気5着ドナギニーの鷹見陸騎手は「想定していた中では最悪な形になった。
もうちょっとポジションが後ろでスムーズにスピードに乗せてあげられれば、もうちょっと着順は良かったのかもしれない。
こういう競馬でもまれても、自分なりに(ハミを)持って行かせていたので次につながる競馬になったと思います。
体的に短距離がいいのかもと思っていたけど、前回も今回も1,600メートルで競馬ができているので、
年末もいい勝負ができると思います」と振り返っています。
そして、4番人気9着に沈んだトライアルの覇者モンゲーキララの矢野貴之騎手は「今日は1、2コーナーの位置取りが全て。
いろいろ並びとかもあって、あの枠で行きたくないところになっちゃった。馬自体も途中であきらめているところがある。
なんか走りきっていない感じはあるので、馬具をつけてもらおうかな」と悔しそう。
次戦でブリンカーを着用してくれば、巻き返してくれそうです。
江橋 大介
競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。