コラム

ジェムストーン賞

12月5日に大井競馬場で行われたジェムストーン賞は、二の脚を利かせてハナに立った5番人気プリムスパールスが後続を4馬身突き放す圧勝。
2度目の重賞挑戦で重賞初制覇を飾り、初代王者に輝きました。


プリムスパールス(Photo by 石井一雄)


能力試験当時から素質の高さを見抜いていた澤田龍哉騎手は
「前回の大井の重賞(ゴールドジュニア12着)の時が一番良くない状態で、そこから地元を使ってここに照準を合わせてきてくれていました。
センスと能力があるのは分かっていたので、1つ目を取れてホッとしています。
折り合いもまだ課題があって、1,200メートルがベストかなという印象です」と振り返っています。


澤田龍哉騎手(Photo by 石井一雄)


『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ミラクルメイキング3着
〇ラブミーメアリー8着
▲ヨシノダイセン4着
△プリムスパールス1着
△ユルリ13着

でハズレ。

4頭横並びの2着争いを制したのは、内々をロスなく立ち回った9番人気フレンドローマでした。
矢野貴之騎手は「競馬が上手いです。馬群を縫うように走ってきたので、馬の器用さが生きた感じ。
距離は延ばしてもいいと思うし、いい意味で相手なり。追い切りでもちゃんと動けているので、このまま成長していってくれたら。
もう少し決め手が欲しい感じもするけど、相手なりにちゃんと走れる。いい競馬はできました。
ゲート入りを嫌がるところはあるので、そのへんが改善されれば違ってくると思う」と手応えをつかんでいます。


フレンドローマ(Photo by 石井一雄)


後方でレースを進めた1番人気ミラクルメイキングは追い上げ及ばず3着に敗れ、御神本訓史騎手は
「ゲートで待たされたし、ああいう競馬をさせていかないといけないと思っていたので、いい経験になったと思う。
まだ気性が勝っていたりするけど、今日の競馬ができたのは収穫。新馬戦の時とそんなに変わっていないけど、年を越して成長してくれれば」。


ミラクルメイキング(Photo by 石井一雄)


また、同じく新馬戦の勝ちタイム、レースぶりが評価された2番人気4着ヨシノダイセンの和田譲治騎手は
「外枠だったからスムーズな競馬をしようと思っていた。うまく2番手を取れたけど、勝った馬が強かったし、最後は脚が上がっちゃった。
でも、馬はいいし、ポテンシャルは高い。もっと良くなると思う」とコメント。

両ジョッキーは今後の成長に期待をかけていました。

ホッカイドウ競馬からの転入初戦だった7番人気ヤマノファルコンは、
プラス14キロで過去最高体重(510キロ)にもかかわらず、しぶとく5着に食い下がりました。
吉井章騎手は「全体的にまだ重いです。心臓とか体も重くて、まだパッとしないところがあるけど、しっかり走ってきたので楽しみ。
距離はもう少し長くていい。とりあえず1,400メートルかな」と好感触です。


ヤマノファルコン(Photo by 石井一雄)


そして、3戦3勝の舞台で3番人気に支持されたラブミーメアリーは8着に沈む不本意な結果になり、安藤洋一騎手は
「返し馬はめちゃくちゃ良かったし、ゴールドジュニアでは勝った馬より速かったのに、メンタル的なもの。
ちょっと苦しいとやめるようなズルを覚えている感じ」と残念そうでした。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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