コラム

東京シンデレラマイル

12月30日に大井競馬場で行われた東京シンデレラマイルは、3コーナー過ぎで先頭に立ったフェブランシェが後続を5馬身突き放す圧勝。
転入初戦で初タイトルを獲得し、南関東牝馬路線の主役候補に名乗りを上げました。


フェブランシェ(Photo by 両角昭男)


初騎乗で1番人気に応えた吉原寛人騎手は「2番手ぐらいがいいなと思っていたので、理想的な形で運べました。
抜け出したら遊ぶところがあるので抜け出したくはなかったのですが、手応えが違いました。
今日いい勝ち方をできたことで、来年期待が持てると思います。交流重賞を目指して頑張りたい」ときっぱり。


吉原寛人騎手とフェブランシェ(Photo by 両角昭男)


『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎スピーディキック3着
〇フェブランシェ1着
▲マーブルマカロン2着
△シャンブル4着
△ミルニュイ11着

で的中。

末脚勝負に徹した7番人気マーブルマカロンがしぶとく追い上げ、藤田輝信厩舎のワンツーフィニッシュとなりました。

転入初戦のトライアル3着から継続騎乗だった笹川翼騎手は「前回乗せてもらってからの上積みもありましたし、ほぼイメージ通り。
正直、決め打ちしかないと思っていたところはあったし、すばらしい走りを見せてくれました。
相手が悪かったかな。全力は出せたと思う。1,400メートルぐらいまでがいい。器用さで立ち回るタイプ」。

JRA3勝は全てダート1,200、1,400メートルでマーク。距離短縮で前進がありそうです。

史上初の3連覇を狙った3番人気スピーディキックは3着止まり。

有終の美は飾れませんでしたが、御神本訓史騎手は「なんとかいい状態にもってきてくれていたから、
最後に格好をつける走りはできたかな。無事に終わってくれて良かった。夏ぐらいから衰えを感じてきていたのは確かだし、
それでも最後は57キロを背負いながらここまで走りきってくれたのは立派。陣営と馬には感謝です」と労いの言葉をかけています。

3年連続で世代別のNARグランプリ最優秀牝馬に輝いたスピーディキック。
年明け1月10日に浦和競馬場で行われる引退式がファンとのお別れになります。


スピーディキック(Photo by 両角昭男)


5番人気4着シャンブルの山崎誠士騎手は「馬の感じはいいけど、今日は勝った馬が強かった。
もう一列前で競馬をしたかったところはあるけど、最後まで力を出し切れたかな」とコメント。


シャンブル(Photo by 両角昭男)


そして、15番人気の低評価を覆して5着に食い込んだグレースルビーは要チェックです。

想定した先行策が取れず、後方からの競馬を余儀なくされた達城龍次騎手は
「後ろから終始ラチ沿いで、って感じ。前が流れたから良かったですね。
ブリンカーを着けたけど、逆に全然行けなくて、そういう面では逆効果だった。
でも、しまいしっかりしていたから、そこにはプラスに出たかな。新しい一面じゃないですかね。
今日の感じならまだやれそうです。マイルぐらいが一番いい」と振り返っています。

今年3月にブルーリボンマイル、若草賞土古記念を連勝した実力馬。
フロックではなく、明け8歳を迎えても侮れません。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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