コラム

東京2歳優駿牝馬

12月31日に大井競馬場で行われた東京2歳優駿牝馬は、インから抜け出した7番人気プラウドフレールが押し切り勝ち。
前走のローレル賞3着に次ぐ2度目の重賞挑戦でタイトルを手に入れました。


プラウドフレール(Photo by 両角昭男)


初騎乗の張田昂騎手は「なるべく前のポジションでさばけるように意識していました。少しキツイところではありましたが、
馬がしっかり走ってくれて手応えもずっと良かったです。前の馬が少し膨れて目の前が開いたので、ラッキーでした。
イレ込んではいましたが、競馬については賢い馬という印象。この相手で勝てたので期待しています」と笑顔。

今後はユングフラウ賞(2月24日、浦和1,400メートル)から桜花賞(3月20日、浦和1,500メートル)へ。
半兄ギャルダル(父ホッコータルマエ)、半姉ミスカッレーラ(父シニスターミニスター)が成し得なかったクラシック制覇へ期待がかかります。


張田昂騎手とプラウドフレール(Photo by 両角昭男)


『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ゼロアワー2着
〇ウィルシャイン5着
▲エイシンマジョリカ3着
△エスカティア6着
△エイシンナデシコ9着
△イイデマイヒメ14着

でハズレ。

気性面の若さ、外枠が懸念材料でプラウドフレールを無印にしたのは痛恨ですが、
ウィルシャインとともにPOG指名馬なので今年の牝馬三冠路線が楽しみです。

鳴り物入りで転入してきたゼロアワーは単勝1・7倍の断然人気に支持されるも、コース取りの差が大きく2着。
フルールC、フローラルC、ブロッサムCに続く重賞4連勝とはなりませんでした。

矢野貴之騎手は「スタートでつまずいちゃいましたね。それに、ちょっと操縦性の悪さというか、
外に張るようなところがあって、若さを見せた感じ。前もフラフラしていてすごく外を回されたけど、
結果論、もう一呼吸我慢して内から行っても良かったのかな。直線はしっかり伸びているので、内容としては先につながる」と残念そう。

ただ、世代トップクラスの力は間違いなく、今後の課題は気性の成長、左回りコース克服になりそうです。


ゼロアワー(Photo by 両角昭男)


ローレル賞で勝ち馬に先着した2頭は大一番で逆転を許す結果に…。

デビュー以来の連勝が3でストップした2番人気5着ウィルシャインの本田正重騎手は
「ローレル賞の時よりすごくいい感じで、4コーナーぐらいまではうまく行きました。
勝ち馬と同じ進路を狙って、あっちが前に入ったから切り返したけど、雰囲気ほど伸びなかったですね。
4コーナーでちょっとゴチャつきましたけど、右回りがそれほど乗りづらい訳ではない。逆転はある」ときっぱり。


ウィルシャイン(Photo by 両角昭男)


9番人気4着オリコウデレガンスの今野忠成騎手は「今回は内で我慢している馬が伸びているから、ちょっと枠順がねえ…。
外々を回ってもいいかと思っていたけど、他のレースを見ていても最後に脚が上がっているから、タメてどれだけはじけるかに賭けていた。
それなりに競馬はしている。ちょっとモタれ気味に走っているけど、1回使えば右回りは大丈夫じゃないかな」とコメント。


オリコウデレガンス(Photo by 両角昭男)


そして、ハナ差で掲示板を逃した6番人気エスカティアもマークが必要です。

落合玄太騎手は「本当は目標を置いて乗りたかったので、例えば矢野さんとかが内側にいれば良かった。
目標がないと集中力がなくて、4コーナーも減速しながら外にグワーって張って行って…。
それでもあそこまで残っているから、力的には勝ち負けできる。真面目さがちょっと」と課題を口にしています。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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