コラム

ニューイヤーカップ

1月8日に浦和競馬場で行われたニューイヤーCは、早めに抜け出した2番人気ホーリーグレイルが押し切り勝ち。
強気の逃げを打った全日本2歳優駿(9着=コラム参照)の経験を生かし、並み居る牡馬を完封して重賞初制覇を飾りました。


ホーリーグレイル(Photo by 両角昭男)


前を見る形の3番手でレースを進めた矢野貴之騎手は
「向こう正面でハミを噛んでしまって早め早めの競馬になりましたが、よく押し切ってくれました。
癖もなく、非常に乗りやすい馬で、直線の短いコースは合っています」と振り返っています。
今後は同じ舞台で行われる南関東3歳牝馬三冠の第1戦・桜花賞(3月20日)が視野に入ります。


矢野貴之騎手(Photo by 両角昭男)


『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ガバナビリティー2着
〇ツウエンティフォー12着
▲ピコダイアル8着
△プレミアムハンド5着
△アッカーマン3着

でハズレ。

主導権争いを演じた◎〇がお互いに譲らず、前半3ハロン35秒6の超ハイペース。
大差シンガリ負けを喫した4番人気ツウエンティフォーの吉原寛人騎手は
「厳しい流れを作っちゃった感じ。競馬だから仕方ない」と思いもよらない展開を淡々と話しながらも
「小気味が良く反応がいいので、牝馬同士の重賞ならおもしろい」と巻き返しに期待を寄せています。

対照的に1番人気ガバナビリティーはしぶとく食い下がって2着を死守。
改めて世代トップクラスの力を証明しましたが、平和賞に次ぐ銀メダルに笠野雄大騎手は
「厳しい展開になっちゃいましたね。引けば良かったのかなあ。
ペースが速かったのは速かったし、もう少し道中楽をさせてあげられれば違ったかなと思うけど、
それでも押し切れると思った」と悔しさをにじませていました。


ガバナビリティー(Photo by 両角昭男)


ジリジリと追い上げた3番人気3着アッカーマンの本田正重騎手は
「外枠だったし、あまり行くつもりはなかった。道中はベストポジションかなと思っていたけど、
それでも前が残るので、馬場もあるんじゃないですか。
今日は輸送で発汗していたらしいけど、乗ってからはいつもより落ち着いていたし、
3コーナーぐらいまでは勝つかなと思ったぐらい。やはりマイルまでかな」とコメント。

約3か月ぶりにもかかわらず、4着に健闘した8番人気ケンシレインボーの岡村健司騎手は
「勝てなかったけど、今までの中で一番いいですね。13キロ増えてくれていたし、休んだ効果はバッチリありました。
息づかいはまだゆとりがあるし、まだ良化の余地はあるので、もうちょっと体重が増えてくれてパワーがつけば。
速い馬場にしては頑張っています」と手応えをつかんでいます。


ケンシレインボー(Photo by 両角昭男)


そして、5番人気5着プレミアムハンドの笹川翼騎手は
「展開的には向いていましたけど、小回りがダメだし、体が固まりきっていない。距離も延びた方がいい」。

2戦2勝の6番人気ピコダイアルはスタート後に行き場をなくす不利が大きく8着に敗れ、
張田昂騎手は「けっこう酷かった。あの後は手応え良く走ってくれたけど、あのロスは痛い。
ふだん乗っていないから分からないけど、もうちょっとスムーズな競馬ができればやれると思う」と不完全燃焼を嘆いていました。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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