コラム

報知オールスターカップ

2月5日に川崎競馬場で行われた報知オールスターCは、強引にハナを主張した3番人気ヒーローコールが押し切り勝ち。
金盃3着からの連闘策が奏功し、23年の戸塚記念以来の美酒で5つ目のタイトルを獲得しました。


ヒーローコール(Photo by 両角昭男)


初めて手綱を取った内田博幸騎手は「3、4コーナーぐらいで押せ押せになるので、リードしてスタミナを生かしたレースをしようと考えていました。
あれだけ追っていっても意外に折り合いはすぐにつくし、距離の長いところではスタミナもすごくある。この先もすごく楽しみ」と笑顔。


内田博幸騎手(Photo by 両角昭男)


ようやく世代間の壁を乗り越えただけではなく、NARグランプリ2024年度代表馬(地方競馬の年度代表馬)ライトウォーリアと同じ
58キロを背負いながらも力でねじ伏せる文句なしのレースぶりでした。


『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ライトウォーリア2着
〇シシュフォス9着
▲ヒーローコール1着
△テンカハル3着
△プラセボ4着
△ヘラルドバローズ8着

この日は10R◎○、12R▲○で、トリプル馬単14万4,160円も的中。
2週連続のヒットとなりました。

単勝1・1倍の断然人気に推された昨年の覇者ライトウォーリアは、直線で伸びきれず2着。
今シーズンの始動戦がまさかの黒星スタートとなった吉原寛人騎手は
「フレッシュになっている状態で、まだ気がしっかり入っていないので、次は絶対に良くなる雰囲気でした。
自分の形に持っていけなかったけど、2番手からしぶとく競馬をしてくれたし、逃げ切られちゃったのは久しぶりのぶんが出たのかな。
内容的にも馬の状態も良かったし、次につながると思います」と悔しさをにじませながらも気持ちを切り替えていました。
連覇がかかる川崎記念(4月9日)で巻き返しを狙います。

4馬身遅れの3着に食い込んだ5番人気テンカハルの山本聡哉騎手は
「自分で競馬ができる感じではなく、どうしてもポジション的には置かれたところになったけど、
前回に乗った笹川(翼騎手)から『1,800メートルは短く、2,000メートル以上はいいと思う』と聞いていた。
外々を回らされたし、シブいけど、最後まで止まらないで走ってくれていた」とコメント。


テンカハル(Photo by 両角昭男)


トライアルを制して挑んだ4番人気4着プラセボは収穫あり!!です。
まだA2格付けの身でしたが、小杉亮騎手は「展開的にもヒーローコールが行ってくれて、いい位置が取れたかな。
もうちょっとペースが落ち着いてくれれば良かったけど、ちゃんとついて行けたし、力負けはなさそう。
北海道にいる時はゲートとかもうるさかったけど、気持ちはだいぶ落ち着いてきましたし、あとは体をもうちょっと増やしてくれれば。
左回りの方が気持ちは安定しているし、1,800メートルぐらいで」と手応えをつかんでいます。


プラセボ(Photo by 両角昭男)


7番人気5着で復活の兆しを見せたランリョウオーも要チェックでしょう。
本橋孝太騎手は「良かった。安心しました。正直、返し馬の時はそんなに良く感じなかったけど、
二列目の競馬で5着に来ているから次は楽しみ」と納得の表情を浮かべていました。

そして、◯に推奨した6番人気シシュフォスは9着に敗れましたが「いい馬だけど、ちょっと距離が長いかな。
器用さはあるし、スタートは上手いし、力もあるけど、あの展開で折り合いもついていたわりに最後は本当に止まった感覚。
脚を使えていないという訳ではなく、ビュッと使って止まったので、距離かな。1,800メートルよりもっと短くていい」と笹川翼騎手。
昨年のクラウンCを制した世代トップクラスの素質馬なので、マイル路線で改めて期待します。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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