コラム

桜花賞

3月20日に浦和競馬場で行われた南関東3歳牝馬三冠の第一戦・桜花賞は、すんなりハナを奪った2番人気プラウドフレールが押し切り勝ち。
昨年の2歳女王が破格のタイム(浦和1,500メートル1分33秒5)をマークし、ライバルをねじ伏せました。


プラウドフレール(Photo by 両角昭男)


コンビを組んでから重賞3連勝となった張田昂騎手は
「今日はイレ込みがきつかったですが、ゲートに入るとすごくおとなしくて、スタートは出る雰囲気。
思ってもいない形になりましたが、賢い馬だと思いました。どんな競馬でもできるし、手綱を任せられる馬」
とパートナーに全幅の信頼を寄せています。


プラウドフレール(Photo by 両角昭男)


次走はもちろん、二冠制覇のかかる東京プリンセス賞(4月30日、大井1,800メートル)が視野に入ります。

『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ホーリーグレイル2着
〇プラウドフレール1着
▲ゼロアワー4着
△ウィルシャイン6着
△エイシンマジョリカ5着
△ツウエンティフォー12着

で的中。

◎に推奨した1番人気ホーリーグレイルは追い上げ及ばず2着。
内々で包まれてスピードを生かし切れなかった吉原寛人騎手は「馬はすごく良かったし、しっかり動いていたけど、ヨーイドンでは分が悪かった。
勝ち馬にうまく乗られた気がします。あんな窮屈な競馬でもしっかり2着を確保できたところはやはり能力があると思うし、
レースの幅も広がったのかな。
もうちょっとスタートを切れたら行きたかったけど、そこまで速くないし、枠が枠なので…。
2枠とかなら違うけど、1枠だと(内ラチを)外に避けてから行かないといけないから、どうしてもスピードが落ちちゃう」
と悔しさをにじませていました。
たとえ主導権を握れなくても、牡馬を完封したニューイヤーCのような早め先頭から押し切るスムーズな競馬が理想でしょう。

東京2歳優駿牝馬、ユングフラウ賞2着からの巻き返しを狙った3番人気ゼロアワーは、スタートダッシュがつかず不完全燃焼の4着に終わりました。
矢野貴之騎手は「やはりスタートがうまくないですね。駐立があまりうまくなくて今日もノメって出て行っているし、
左回りだとコーナーもうまくなくて置いて行かれちゃうので後手、後手になった感じ。
流れに乗れなくて、なんかもどかしい。走りきってないです」と残念そう。
1,800メートルの方がリカバリーはしやすく、走り慣れた右回りコースに舞台を移す東京プリンセス賞で改めて期待します。


ゼロアワー(Photo by 両角昭男)


見せ場たっぷりの3着に粘り込み、ブービー人気(11番人気)の低評価を覆したのはリヴェルベロでした。
3番手でレースを進めた木間塚龍馬騎手は「枠がちょっとキツかったですね。ハナに行けば頑張ってくれるので、できれば行きたかった。
状態もちょっとずつ良くなってきていてやる気にもなっていたし、もうちょっと内枠だったらいい競馬ができたのかな」とコメント。


リヴェルベロ(Photo by 両角昭男)


そして、4番人気5着エイシンマジョリカ、7番人気6着ウィルシャインも要チェックです。
初めて手綱を取った笹川翼騎手は「いい馬。浦和も左回りも初めてで少し戸惑いながらの走りになったけど、
これぐらいの差(0秒9差)なら次は勝ち負けできる。
距離もあった方がいいし、先が楽しみ。乗りやすいし、距離はどこでも」。
本田正重騎手は「一歩目が挟まれた感じで、それが痛かった。状態は変わりなさそうでしたし、脚も最後に使っている。
手応えのある負けで、まだやれる感じ。距離は延びても大丈夫」と逆転へ意欲を見せていました。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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