コラム

東京湾カップ

5月8日に船橋競馬場で行われた東京湾Cは、最後の直線で抜け出した3番人気ケンシレインボーが押し切り勝ち。
5度目の重賞挑戦で初タイトルを獲得しました。


ケンシレインボー(Photo by 両角昭男)


自身も待望の重賞初制覇となった山中悠希騎手は
「仕上がりは万全でした。先行争いが厳しくなるのは分かっていたので、
どこでも競馬ができるこの馬が一番有利なんじゃないかなと考えていました。
馬体重(432キロ)がなくて非力ですけど、そのぶん競馬センスがある」と笑顔。


山中悠希騎手(Photo by 両角昭男)


次走は、優先出走権を獲得した東京ダービー(6月11日、大井2,000メートル)でJRA勢に挑みます。

『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ケンシレインボー1着
〇プレミアムハンド2着
▲ジュンハーベスト競走中止
△エスカティア3着
△アッカーマン6着

で的中。

4戦無敗で単勝1・9倍の断然人気に推されたジュンハーベストが競走中止するアクシデントもあり、
重賞路線でキャリアを重ねてきた馬たちが3着までを独占する結果になりました。

最後方でレースを進めた5番人気プレミアムハンドは、大外から追い込んで1馬身1/2差の2着。
距離延長、スパイラルカーブの船橋コースに替わり、本来の持ち味を発揮してくれました。
昨年10月の新鋭特別V以来6度目のコンビとなった矢野貴之騎手は
「しぶとくいい脚でした。前半は位置を気にせず、動きたい時に動かす感じで気持ち待ち。
4コーナーでは勝つ感じだったけど、先頭に立てる時に馬になついて突き抜けない。そのへんは気性の成長待ち。
まだ走る方に気持ちが向いていないから、きっかけをつかめれば。
もともと器用じゃないし、今日のところはあの馬なりに走っている」と振り返っています。


プレミアムハンド(Photo by 両角昭男)


主導権を握った6番人気エスカティアがしぶとく食い下がり、牡馬相手でも通用する力を示しました。
初騎乗の野畑凌騎手は「砂をかぶるのが好きではないみたいなので、行かせてどれだけ頑張れるかでした。
牝馬ながらいい戦いをしましたし、少し突かれた部分もあるので、内容はすごく良かった。
力のある馬。並んでいた方がいいけど、いなくなっちゃったので最後は若干集中力が切れちゃった。
まだ余力はあったけど、ちょっと距離が長いかな」とポテンシャルの高さを高く評価。
ホッカイドウ競馬在籍時にフローラルC2着、ブロッサムC3着した実績があり、今後もマークが必要でしょう。


エスカティア(Photo by 両角昭男)



そして、直線で失速して6着に敗れた2番人気アッカーマンの本田正重騎手は
「番手だと特に力んじゃって…。ハナに行ければまだ抜けるけど、距離もちょっと長いです。
1回休みに出すと思うので、休み明けにでも1,200メートルを使ってみたい」とコメント。
新馬戦から3連勝したスピードタイプなので、スプリント路線転向で変わり身を期待します。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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