コラム

東京ダービー

6月11日に大井競馬場で行われた3歳ダート三冠の第二戦・東京ダービーは、JRAナチュラルライズが単勝1・5倍の断然人気に応えて逃げ切り勝ち。
京浜盃、羽田盃に続く重賞3連勝を飾り、新体系になって初の三冠制覇へ王手をかけました。


ナチュラルライズ(Photo by 両角昭男)


かかり気味になりながらも、力の違いを見せてライバルをねじ伏せた横山武史騎手は
「難しい馬なのでちょっと不安もあったけど、勝てて本当に良かったです。
あくまでこの馬のリズムを貫こうということで、結果的にハナになってもいいよねって先生と話していたので作戦の範囲内。
馬が強いという一言で、言うことがないです」と終始笑顔。


ナチュラルライズと横山武史騎手(Photo by 両角昭男)


今後はリフレッシュ休養入り。同じ舞台で行われるジャパンダートクラシック(10月8日)でも主役になりそうです。

『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ナチュラルライズ1着
〇カナルビーグル5着
▲クレーキング2着
△ナイトオブファイア4着
△アメージング9着

で的中。

メンバー最速の末脚で追い込んで2着争いを制したのは、2番人気クレーキングでした。
ユニコーンSに次ぐ銀メダルとなり、C.ルメール騎手は
「いいポジションは取れたけど、ウエットな馬場で、コーナーでグリップがなくなってしまった。
3、4コーナーで手応えがなくなってしまったけど、直線に向いたらいい脚を使ってくれた。前の馬が止まってなかった。
いい瞬発力があるし、伸びしろはあります」とコメント。


クレーキング(Photo by 石井一雄)


一方、ユニコーンSからの連勝を狙った3番人気カナルビーグルは5着が精いっぱい。
吉村誠之助騎手は「3コーナー手前から追い出すような感じで、かなりロングスパートになっていたので、さすがに馬もしんどかったのかな。
直線に入っても右手前のままだったし、返し馬で感じた左手前の硬さがあり、トモが使えなかったのかな。
まだまだキャリアが浅いですし、この環境でよく頑張ってくれたと思います」と振り返っています。


カナルビーグル(Photo by 石井一雄)


地元・大井の6番人気シーソーゲームは見せ場たっぷりの3着に健闘しました。
初騎乗の御神本訓史騎手は「ゲートも決まったし、自分のペースでいい競馬をするように乗った。うまくハマったなって感じ。
ペースも落としすぎず、流しすぎず行けたので、3コーナーで中央勢に来られなければというもくろみで乗った結果。
地方馬最先着で意地を見せられたかな」と納得の表情。
JRAで新馬勝ちを収め、転入3戦目のダイヤモンドCで初タイトルを飾った素質馬。
ダートグレード競走初挑戦で得た経験は大きな自信につながるでしょう。

羽田盃2着馬で逆転の期待を集めた4番人気ナイトオブファイアは、最後の直線で伸びきれず4着。
矢野貴之騎手は「真っ向勝負な感じでしたけど、スムーズに行きすぎたのかな。
勝負に挑んでいっているし、4コーナーで射程圏っていうつもりでいたので、道中もう少しリラックスして走った方が良かったのかな。
そのぶん、しまい甘くなったし、馬場の適性もあるのかも」と残念そう。
デビュー7戦目にして初めて馬券圏外に敗れたとはいえ、世代トップレベルには間違いなく、重賞ウイナーになる日もそう遠くないでしょう。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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