コラム

習志野きらっとスプリント

7月30日に船橋競馬場で行われた習志野きらっとスプリントは、
直線で抜け出した3番人気ファーンヒルが後続を3馬身突き放して重賞初挑戦Vを飾りました。


ファーンヒル(Photo by 両角昭男)


転入初戦の手綱を任された笹川翼騎手は「返し馬から調子の良さを感じていたので、自信を持っていきました。
テンのダッシュ力はJRAでもトップクラスだと思っていましたし、馬の気持ちをいかに切らさないかをテーマに乗せていただきました。
1,000メートルの14番枠は不利な部分も大きかったですけど、馬がしっかり上手にこなしてくれて完勝だったと思います」とコメント。


笹川翼騎手とファーンヒル(Photo by 両角昭男)


今後は放牧に出され、同じ舞台で行われるJBCスプリント(11月3日)に直行する予定です。

『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎エンテレケイア12着
〇ファーンヒル1着
▲ティアラフォーカス14着
△ストライクオン2着
△スワーヴシャルル7着
△プライルード9着

でハズレ。

連覇を狙ったエンテレケイアは単勝1・5倍の断然人気に応えられず、まさかの12着大敗。
本来の行きっぷりがなく、向こう正面で一気にポジションを下げるレースぶりに吉原寛人騎手は
「周りが早すぎちゃって、(57キロで)1キロ重いし、自分の競馬に持っていくことができなかった。
進みが悪かった。本当に周りの方が早すぎて…。いつもなら五分に出てからジワジワ伸びてくれるけど、なんなのかなあ。
いつもの感じがなかった。ずっといい走りをしてくれていたので、どこか疲れが出ちゃったりするのかな」と首を傾げています。
今回は残念な結果になりましたが、地方競馬を代表するスプリンターに違いはありません。
大目標のJBCスプリントまでに立て直してきてくれることを期待します。


エンテレケイア(Photo by 両角昭男)


2番人気2着ストライクオンの本田正重騎手は「1,200メートルから距離が短くなるのは決してプラスではなかったけど、頑張ってくれたと思います。
どこかで(ハミを)持つところが欲しいですね。そっちの方がしまいは生きるかな。
直線は伸びているんですけど、なかなか差が縮まらないし、勝った馬は強かった」。


ストライクオン(Photo by 両角昭男)


5番人気3着デュアリストの張田昂騎手は「もともと1,000メートルの方がいいと思っていた。
出して行ったぶん、しまいは少し甘くなったけど、とにかく勝った馬が強かった」とともにお手上げムード。

一方で、道中の不利が悔やまれるのは以下の2頭です。

メンバー最速の上がり3ハロン35秒4の末脚で4着まで追い込んだ9番人気ザイデルバストの本橋孝太騎手は
「不利とまでは言えないけど、スタートでつけたいところにつけられない感じになって、だいぶ後ろになっちゃった。
健司(岡村騎手)と吉原さんの後ろでどん詰まって外に出してからだったから、ちょっと脚を余しちゃった。2着はあったかも。
今日は砂を嫌がらなかったし、いい意味でカッカしていて道中のたまりが違った。重賞でもやれる」と手応えをつかんでいます。

そして、トライアルの覇者で4番人気5着メンコイボクチャンの庄司大輔騎手は
「進路が狭くなったところがあって、ちょっとチグハグな競馬になってしまった。
スムーズだったら2着はあったかな。ベストは1,200メートルだけど、1,000メートルでも大丈夫」と悔しそう。

ファーンヒルの強さが際立っていましたが、枠順や展開次第で“2番手グループ”の着順が変わりそうです。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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