
10月15日に川崎競馬場で行われた鎌倉記念は、最後の直線で早めに抜け出したベストグリーンが後続を4馬身突き放す圧勝。
単勝1・4倍の断然人気に応えてデビュー以来の連勝を4に伸ばし、栄冠賞、ブリーダーズゴールドジュニアCに続く3つ目のタイトルを獲得しました。

ベストグリーン(Photo by 両角昭男)
8頭中7頭もいた無敗馬対決を文句なしのパフォーマンスで制した小野楓馬騎手は
「道中はちょっとペースが落ちて、包まれるような形でひっかかるようなところもあったけど、
周りも動いてくれて、その流れにしっかり乗って最後まで脚を使ってくれました。
本番は全日本2歳優駿なので、いい結果を出せるように頑張っていきたいと思います」ときっぱり。
同じ舞台で行われる全日本2歳優駿(12月17日)で、13年のハッピースプリント以来のホッカイドウ所属馬Vを狙います。

小野楓馬騎手(Photo by 両角昭男)
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎ベストグリーン1着
〇スマトラフレイバー6着
▲ロードレイジング5着
△ハンデンドレイク2着
△ゼーロス3着
で的中。
右回りの大井コースしか経験がなく、約3か月の休養明けだった荒山勝徳厩舎の2頭が馬券圏内を確保しました。
3番人気2着ハンデンドレイクの本田正重騎手は「初めて尽くしでしたけど、上手にこなしてくれたし、まだ馬も良くなりそう。
ちょっとテンションは高いけど、マシになっています。1,600メートルぐらいなら大丈夫。楽しみ」と高く評価。

ハンデンドレイク(Photo by 両角昭男)
5番人気3着ゼーロスの笹川翼騎手は「むちゃくちゃ走る。走るけど、コーナーを曲がらない。
1頭だけ1,700メートルぐらい走っている。競馬になっていないのでなんとも言えないけど、能力はピカイチです。
大井でササっていたし、左回りだからコーナーで外に行っちゃって本当になにもできなかった。
競馬のヘタさで負けたけど、勝ち馬ともそん色ないと思う」とこちらも高く評価しています。

ゼーロス(Photo by 両角昭男)
また、向こう正面で一気に動いてハナに立った6番人気ララメテオは収穫大です。
最少のキャリア1戦ながら、しぶとく4着に食い下がったレースぶりに矢野貴之騎手は
「ペースがすごく落ち着いたので、タイミング的にはちょうどいい感じでまくれました。
見せ場としては最高だったと思うし、いきなりこのメンバーで走って、
あそこまで踏ん張れているのはすごく評価できる。たいしたものです」と手応えをつかんでいます。
そして、末脚不発の5着に終わった2番人気ロードレイジングの御神本訓史騎手は
「まだまだこれからの馬だし、いいメンバーがそろっていたからね。
道中の行きっぷりも、砂を嫌がったりして走る気がなさそうな感じがしたので、
ちょっと嫌気をさしているのかな。末脚を使えなかったのは残念。
1、2コーナーでグッと遅くなっちゃって、向こう正面で速くなったから余計になし崩しになっている」とコメント。
単騎マイペースに持ち込めなかった4番人気6着スマトラフレイバーの野畑凌騎手は
「まくられたのがキツかった。自分のペースで走りきりたかったです。
砂をかぶって少し嫌がるところもありましたし、もう少し長い距離でもいいかもしれない」と気持ちを切り替えていました。


江橋 大介
競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。
