「九州へのエール」
2016/4/18
4月12日の火曜日に佐賀競馬場にて九州トレーニングセールが開催されまして、21頭の2歳馬が登場。そのうち13頭がセリ市場内で取引成立となりました。
売却率61.9%は、昨年の80.9%には及ばなかったものの、売却総額は2割ほどアップ。ここ2年ほど競走馬需要が増している気配がありましたが、今年もその流れが続いていることを実感しましたね。今年は購買登録者数が昨年よりも増えて、70名以上という人数に。今年最初の競走馬セールということで「様子を見に来た」という人もいましたが、「いい馬がいたら買っちゃおう」と、騎乗供覧とセリ市場を見てくださっているかたが多いように感じました。
とはいえ、セリ市場がスタートしてからしばらくは売れ行きがイマイチ。お客様はどうしても探り探り、という感じで参加される傾向があるので、最初のうちは市場の空気が温まらないのが通例。ということはわかっているんですけど、でも司会進行役としてはメチャメチャ焦るのですよ!!!
それでもセリの中盤には10往復ぐらいの競り上がりがある馬が登場し、後半には再上場(いったん取引不成立となった馬が、お客様の要望で改めて上々される)の申し込みを3頭いただくという流れに。そして再上場となった3頭が、すべて競り上がっての落札。以前は「再上場」といえば、あっさり「ひと声」で落札するのが普通でしたが、それが競り上がるのだから、やはり「買いたい」という意欲がたくさんあるのだなあと、改めて感じました。
そのうちの1頭が、熊本県阿蘇郡西原村にある宮村牧場から上場された、父メイショウサムソン、母シンメイジョイの牡馬。最初に上場されたときには、どこからも声がかからず、主取りに……。
そのときは私自身、上場馬を紹介するときのセールストークに、アピールポイントを盛り込みきれなかったという口惜しさがあった。そのときは「この馬だけ売り込みを強調すると、ほかの馬よりもヒイキしているように感じられるかな」という考えが、頭のなかを多少よぎってしまったこともあり……。
そして上場番号21番、最後の馬に近づいてきたころ、その「シンメイジョイの2014」に再上場の申し込みがありました。
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