「中野騎手が神ってる!」
2017/6/26
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園田競馬場では2戦とも表彰式があるので中野騎手はスタンド前で壇上の人になり、差し出されたマイクに向けて「次も勝ちにいきます」と宣言しました。
すると……最終戦のシルバーホイップ賞、中野騎手が乗る馬の単勝人気がぐんぐん上がっていき、一時は6倍を切るくらいになったのですよ!
その乗り馬、ゴッドバローズは、JRAで新馬戦を勝つもその後は大敗続きで、3歳秋に岩手に移って盛岡で1勝、水沢で3勝。兵庫移籍後は24戦してC級で1勝という成績。
B級では23戦して2着と3着が各1回で、今年に入ってからは11戦連続で5着以下という、そんな馬がB級戦で単勝6倍を切るなんて、こりゃ「中野騎手人気」というしかないでしょ!
最終的には9.2倍の4番人気。しかしそれで勝っちゃうわけだから、これはもう「神ってる!」という言葉でしか説明不可能!
(中野騎手が優勝!)
これまで、スーパージョッキーズトライアルの第2ステージ連勝したのは、2009年の的場文男騎手、2015年の藤田弘治騎手(金沢)、2016年の永森大智騎手(高知)。
でも設定上、本命対抗レベルの馬に2回乗ることは基本的にないんですよ。だから連勝騎手がこんなにいるのは、ちょっと謎。つまり「勢い」がこのシリーズには重要ということなのかしら?
中野騎手は総合優勝の表彰式が終わっても、わかりやすく喜びをあらわにするわけではなく、いつものひょうひょうとした笑顔で「いやあ、なんか勝っちゃいましたねえ」などとコメント。
デビュー当初から「感覚を大切にして乗るタイプ」と個人的に思っていましたが、初めての園田競馬場でそれがよりハッキリしたように感じられました。
ならば初コースの札幌競馬場でも、いい騎乗を見せてくれるのではないかしら?
中野騎手はレースの合間に「馬とうまく会話して」ということも話していました。それも“感覚"のひとつなのでしょう。
馬に乗るためには体力はもちろん、馬を御す技術が必要なのですが、それに加えて重要なのが“センス"。これはなかなか後付けできるものではありません。言うなれば“天賦の才"。
デビューからしばらくは低迷しましたが、昨年が159勝で一気にブレイクし、つい先日、通算400勝を達成したばかりという中野騎手ですが、ようやく歯車がかみ合って、一気に加速がついたというところなのだと思います。
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