「この冬の北海道は例年と違う?」
2018/4/16
今年も3月下旬に5日間、4月上旬に5日間と北海道を巡りました。初日の3月19日に雪が降り、翌朝は苫小牧市内の道路が真っ白になっているのを見たときには大丈夫かと思いましたが、それ以降の天候はおおむね良好。例年はズボン下とGパンを履いて、さらにその上にジャージで完全武装をしていたのに、今年はジャージの必要がなく、曇っても風が吹いてもあまり寒さを感じない日々でした。
牧場の人たちに聞いてみても、今年の馬産地方面はときどきマイナス20度くらいになることはあっても、全体的に気温が高かったという話。私が2月初旬に帯広に行ったときも、下がってマイナス12度くらいでしたから、気合の極寒体験を楽しみにしていた私としてはちょっと拍子抜けでした。
というわけで、この冬の北海道は全体的に気温が高め。ということはつまり、上空に南からやってきた空気の影響があるということですね。
(先週木曜日の取材もいい天気)
いつもの冬の北海道は、シベリア方面からやってきた冷たくて乾いた空気に覆われますが、南からの空気の影響があると、降水量が多くなる傾向が現れます。そのせいか、海岸線からちょっと山のほうに入ったところにある牧場では「放牧地で雪が馬のヒザより上まで積もって、そこを歩く馬の姿は『八甲田山』みたい」になったことがあったそう。
また、別の育成場では「1日が雪かきで終わることが何回かあって、乗り込みが例年よりはちょっと不足ぎみ」という話もありました。また「馬場の除雪が追い付かなくて、仕方がないから角馬場での運動を入念にすることで埋め合わせをしました」という牧場も。その一方で「ウチは坂路に屋根があるので例年と同じ。これってアドバンテージになりませんかね?」と期待を持っている育成場もありました。
しかしながら馬の育成は、それが正解なのかどうかわからないのが難しいところ。とある育成場では「人手が足りなくて、やむを得ず以前の週6日の調教が週4日くらいになってしまったんですけれど、意外と競馬での成績がいいんですよね」という話を聞きました。
個人的には以前から、若駒はとにかく鍛えればいいというわけではないと思っているんですよね。鍛えまくることで特色を出している育成場はありますが、そこにはメリットがある一方で、デメリットもあるのではないかと感じます。
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馬券は20歳から、適度に遊ぶ、大人のたしなみ。
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