「引退式」 2/3頁
2018/10/15
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その2日前は、ホークスの本多雄一選手の引退試合をテレビでアツく見ました。でもこの時期になると、そういう話が多く出てくるのがツラいところですね。
私も以前、レギュラー番組を続けられるのか、それとも戦力外通告をされるのか、けっこう神経質になっていた時期がありましたから……
だから“引退"できるのは幸せなこと。プロスポーツの世界において、自分のことを他人ではなく自分で決められるのは、実力と実績があったことの証だと思います。
(最後の盗塁成功)
しかし同じプロスポーツでも、いわゆる公営競技はあまりそういうことがないような気がします。競馬だと騎手を引退する人の多くは「調教師試験に受かったので」とか「体の問題で……」というケースが多い印象があります。
騎手は主催者と雇用関係がないのだから、そりゃそういうことになりますよね。地方競馬では“2年間で騎乗回数が60回未満だと騎手免許を更新できない"という規定くらいしかありません。つまりそれが「戦力外通告」ということになるのでしょう。
とはいえ、活躍していたのにいつの間にか引退していた騎手って、けっこう多いんですよね。ここ1〜2年だと、金沢の桑野等騎手(2218勝)とか高知の三村展久騎手(920勝)とか。ちなみに三村騎手は、引退前に高知競馬から告知がされたものの、本人の意向で引退式を行いませんでした。
(三村展久元騎手)
このあたりはプロ野球などとは違い、“免許"がある競技ゆえの特性かもしれませんね。また、騎手にはその競技に関するセカンドキャリアが豊富にある点も野球とは違うところ。そう考えると、騎手試験に受かる人がもっと増えてもいいような気がします。
でもいわゆるベテランジョッキーのなかには、この先の人生設計をどうしようかと思い悩んでいる人も多いのです。何歳まで乗るか、決めるのは自分ですからね。その意味では「戦力外通告」や「定年」があるほうが気持ち的に楽かもしれません。
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