「円周率と競馬」 2/3頁
2019/2/18
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だってみんな、円周率3.14は小学校か中学校で習っていますよね?そして円の外周を計算する式は、直径×円周率。ここで問題!
●コーナー4つの競馬で内ラチから3mの位置を最初から最後まで通ったら、内ラチピッタリを走った馬より走る距離は何メートル長いでしょうか?
答えは18.84m。つまりだいたい9馬身。はたしてその馬は、それだけ長く走っても勝てる実力があるのでしょうか?
その答えは、だいたいの場合はNOでしょうねえ。外を回るのなら、それだけ損する覚悟が必要だと思うのです。
それがメチャメチャ顕著なのが香港競馬。昨年の香港スプリントでは、大外枠を引いたファインニードルを、私は1ドルも買いませんでした。香港競馬の短距離戦は、多くの場合、馬と馬との間隔が日本より左右も前後も狭くなりますから、そこで外枠を引いたらノーチャンスになる可能性が大。
たとえばコーナー2つの競馬で、内側に3頭いる、その外側(内ラチから約4m)をスタートからゴールまで通らされた場合の距離ロスは、4×3.14=12.56m。つまりおおむね6馬身。香港の1200m戦で6馬身の不利があったら、G1を勝てる馬でも馬券圏外ですよ。
(香港競馬の様子)
そういったことを根拠に、私はインコースを通ることが重要だと思っているのです。
そこで思い出されるのが、報道などでよく見られる「いい位置を取れなくて」とか「外に出してからはいい脚を使ったんですが」などの文字。これは野村監督の言葉を借りれば「負けに不思議の負けなし」の典型例だと思います。
競馬には当たりハズレ以外の要素がたくさんあるというのは承知していますが、馬券からの視点だけで言えば「もうちょっとだったのに」や「負けて強しの内容」などというのは、結局のところ、敗者の慰め以上でも以下でもないのです。そりゃ私もハズレたときはそんなことを言うけどさ。
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馬券は20歳から、適度に遊ぶ、大人のたしなみ。
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