「2年ぶりの荒尾競馬場」 2/3頁
2019/2/25
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さらには市民病院の移転計画も頓挫して、その結果が単なる荒れ地。それではオークス先生が涙するのも当然ですよ。まったくもって、なんのために廃止したのかと。
ちなみに廃止される年の荒尾競馬は基本的に火曜水曜の開催で、馬券売上額は佐賀と同程度。
といっても2011年は全国的に馬券売上がどん底の時期で、土曜日の佐賀競馬は7千万円台の売り上げということもしばしばでした。その当時の佐賀競馬に行ったら、全体的に空気がどよーんとしていたなあ(涙)。
しかしその時代を経て、今では業績が急回復。佐賀競馬の2月17日(日)の売り上げは3億円以上もありました。荒尾競馬場も競馬事業を続けていれば、おそらく今ごろは黒字経営を実現できていたのでは?
とまあ、内馬場はそんなふうにしてほったらかされていたわけですが、ついに人間の手が入りました。その活用方法とは……
(スタンドから内馬場を望む)
駐車場。
もうね、脱力ですよ。プロ野球がポシャリ、メガソーラーで現金収入も生み出さず、できたものが駐車場!?
しかもその駐車場、馬場に大量の土砂を入れて50cmくらいかさ上げされていたのが謎。もともとマッタイラな土地なのに?
荒尾競馬場はJRAの発売施設も併設しているので、有馬記念とか日本ダービーとかの日には相当な人が来るのでしょう。だからキレイなものを作ったのだろうとは思うのですが、それでもこれはオーバースペックっぽい……
(超大型の駐車場)
そんなモヤモヤ感があるなか、火曜日の正午すぎにスタンドに入場。その風景は、一昨年とほとんど変わっていないようでした。
「でも炭鉱がなくなってからは、人口が減るばかりですよ」
と教えてくれたのは、食堂のおじさん。やはりそうですよね。現在の荒尾市の人口はおよそ5万人、隣接する福岡県大牟田市の人口は11万人。ちなみに荒尾競馬が廃止された2011年12月と、今年1月の荒尾市の人口を比較すると、およそ3千人の減少となっております。
競馬を楽しんでいるオジサンたちの姿を見ても、1年に平均年齢が1つ上がっている感じ。地方都市が衰退する現状を、図らずも感じてしまいました。
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馬券は20歳から、適度に遊ぶ、大人のたしなみ。
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