2025 Dirt Triple Crown

2025.2.19 大井 1,800m雲取賞(JpnIII) 【上位2頭】羽田盃 出走権付与(地方所属馬) 【上位2頭(5着以内)】羽田盃 出走権付与(JRA所属馬)

2024年優勝馬 ブルーサン号

2024年優勝馬 ブルーサン号

Road to 羽田盃

Road to 羽田盃

雲取賞とは

3歳ダート三冠の初戦でもある「羽田盃(JpnI)」と同じ「大井1,800m」で争われる3歳重賞。
2023年までは南関東所属馬限定の重賞として行われていたが、2024年のダート三冠創設に伴い、
全国の有力馬に門戸が開かれる「ダートグレード競走」として実施されている。

南関東限定重賞時代からレベルの高さは明らかで、2019年の優勝馬ヒカリオーソは「東京ダービー(旧SI)」、
2着ミューチャリーは「羽田盃(旧SI)」を制覇。
さらには、2020年の優勝馬ゴールドホイヤー、2021年の2着馬トランセンデンスが「羽田盃」を制している。

3歳ダート三冠元年の2024年は雲取賞2着のアマンテビアンコが「羽田盃」を勝利。
羽田盃と同じ舞台で行われるトライアルだけに、本番との親和性は引き続き高いと言えそうだ。

また、雲取賞は前年の「サンライズカップ(門別・H1)」及び「JBC2歳優駿(門別・JpnIII)」が指定競走とされている。
この“指定競走”とは「出走馬の選定にあたりその成績を重視する」というもので、
「サンライズカップ」の優勝馬と「JBC2歳優駿」の地方最先着馬が該当することになる。

予想<勝馬・岩上奈津妃>

埼玉県の浦和出身です。
祖父が競馬好きで、小さい頃から競馬場に足を運んでいました。
(勝馬)入社前までは少々芸能活動をしてましたが、血統でしょうか、
気付いたら競馬の世界に魅了され夢中になっていて、今に至ります。
毎日競馬と向き合って、競馬をきっかけにお馬さんや色々な人に出会えてお陰様で楽しい毎日を送っています♪

雲取賞、なかなか妙味のある面々が揃った印象。
生粋の逃げ馬は不在で、平均的なペースで落ち着きそう。
長くいい脚が使えるタイプの馬が多く、前目でポジション取れて終いにひと脚使える馬を有力視したい。

◎タイセイカレント
新馬戦を逃げ切って上がり最速で快勝。
次走は重賞、出遅れて最後方からの競馬になったが、上がり最速で1馬身差の2着と好走し能力の高さを見せた。
以降も芝でクラシックを見据えたレース選択だったが、今回ダートに初参入。
半姉にはダートグレードでも活躍しているキャリックアリード、半兄も中央ダート2勝クラスと血統的にはダートも合いそう。

ただ、朝日杯では大外枠に初の馬込みで力を発揮出来なかったことからも、
初めてのことに少し戸惑ってしまうタイプなのかなという印象があり、
いきなり地方のダート、そして初距離と懸念点もあるが、経験値とスピードは一枚上手でハマれば突き抜ける可能性も秘めている。

番手か好位に付けそうな枠順で、発馬巧みな吉原騎手が上手くエスコートしてくれると期待。
素質の高さからここは本命。


◯ジャナドリア
中央ダート1,800mで2戦2勝。
前走が強い内容。スタートがあまり良くなく最後方からの競馬。
流れ的には前が有利だったが、3コーナーあたりから早めに動き、
そのまま加速して他馬と1秒以上も違う脚色で上がり最速の1着と素質の高さを見せた。

地方のダートは初だが大型馬でパワーがあり、半姉に関東オークス馬もいて血統的にも地方の砂はむしろ合いそう。
コーナーでもスピードを維持できる器用さがあり、長くいい脚が使える。テンはあまり速くないが、
今回のメンバー構成なら枠順的にも好位あたりは取れそう。
大きく崩れるのは考えにくく、安定感は上位。


▲スマイルマンボ
門別では短距離で好走していたが、南関転入後はマイルで2戦とも圧勝。
前走の重賞ハイセイコー記念は、好スタートを決めて自然とハナに。そのままマイペースで運び、6馬身差の完勝。
「まだ遊んでる。もうひとギアある。」と鞍上の矢野騎手の前走後のコメントからも、伸びしろは十分あり期待値は高い。

ただ、今回は条件が上がり、楽な競馬はさせてもらえない中でどう立ち回るか。
差す競馬も経験しているが、やはり先行してスピードを持続させる形が合っていると思う。
まだ厳しい流れは経験がなく、距離も延び、ここは試金石。


△リコースパロー、グランジョルノ、ケンシレインボー
リコースパローは前向きさあり、門別でデビューから4連勝とポテンシャルは高い。
前走は厳しい流れもあり初の黒星だったが、JBC2歳優駿を制したソルジャーフィルドにこれまで2度も完勝しており、
ダートグレード競走でも台頭できる能力はある。
「いつも全力で走っていて、まだまとまりのない走り。おさえることも覚えさせたい。」
との荒山師のコメントからも、まだ幼く成長途上感はあるが今後更に化ける可能性も秘めている。

今回から南関に転入し、荒山厩舎に入厩した。
昨年雲取賞3着から京浜盃を制したサントノーレもこの時期に門別から同厩舎に転入。
同じ様な流れを彷彿させる本馬と厩舎にも注目したい。
ただ、今回は最内枠で恐らく逃げる形になり終始プレッシャーがかかる厳しい展開を強いられそう。
いつもは早めに抜け出して押し切るのが勝ちパターン。楽にはいかない今回は、いかに粘れるかが鍵に。

グランジョルノは前走案外だったが、最内枠で初の左回りで、
距離短縮、小回りのトリッキーな川崎と器用なタイプではない馬には厳しい条件が揃っていた。
今回は右回りになり距離延長、外目の枠と条件は好転する。

ただ現状は脚質的にも展開に左右されるタイプ。
今回展開次第で食い込みは十分あるが、勝ち切りとなるとやや物足りなさがある。
底力はあるが、もうひとパンチ決め手があればいいなという印象。

ケンシレインボーは前走スタート後挟まれる不利、そして休み明けと万全ではない中、最後までしっかり走り切り4着は健闘。
前走は馬体も増やして存在感が出てきた。
元々堅実なタイプだが、1戦毎にしっかり経験を積み、スピードも付いてきて追走力がアップし着実に力をつけている。
今回乗り替わりになるが、追い切りは山中騎手が跨り折り合いも問題なさそう。
内で脚を溜めてひと脚使えそうな今回の枠並びは悪くない。入着のチャンスはある。

岩上奈津妃

岩上奈津妃

有力馬紹介

●ジャナドリア

父ゴールドドリーム
母ターシャズスター(母父Spanish Steps)

通算成績:2戦2勝

ダート1,800m戦を2連勝中のゴールドドリーム産駒。
好位追走から直線で抜け出したデビュー戦、最後方から追い上げた2戦目といずれもインパクトは十分だ。

3歳ダート三冠初戦「羽田盃(JpnI)」と同じ大井1,800mが舞台。
JRA所属馬は上位2頭(5着以内)に優先出走権が付与されるが、もちろん1着を手にして本番に向かいたいところだ。

半姉は関東オークス馬エスメラルディーナ、半兄は「サウジダービー(サウジアラビア・GIII)」3着のコンシリエーレ。


●スマイルマンボ

父デクラレーションオブウォー
母ハルサンサン(母父サウスヴィグラス)

通算成績:4戦3勝

ハイレベルのホッカイドウ競馬で2戦1勝、2着1回。
南関東移籍後はさらに成長した姿を見せており、ワンサイドの2連勝で重賞「ハイセイコー記念(SI)」を勝利している。

実戦は昨年11月のハイセイコー記念以来、およそ3か月ぶり。
強豪JRA勢相手となると一筋縄ではいかないが、大きな可能性を感じる馬でもあり3歳ダート三冠ロードに夢を繋げたい。

母は船橋生え抜きで「TCK女王盃(JpnIII)」を制したハルサンサン。
燦々とした春を迎えよう。


●グランジョルノ

父ゴールドドリーム
母ヴィータアレグリア(母父ネオユニヴァース)

通算成績:3戦1勝

「JBC2歳優駿(門別・JpnIII」2着馬。
デビュー2戦目、地方コース、ナイターと難しい条件が重なった中での2着は力がある証拠だろう。

前走の「全日本2歳優駿(JpnI)」は7着に敗れたものの、
南関東の元トップジョッキーでもある戸崎圭太騎手を再び配し羽田盃の権利獲りに挑戦だ。

本馬の母ヴィータアレグリアは「マリーンカップ(JpnIII)」の優勝馬。


●リコースパロー

父シニスターミニスター
母リコーデリンジャー(母父スウェプトオーヴァーボード)

通算成績:5戦4勝

ホッカイドウ競馬でも指折りの実力馬。
僚馬ソルジャーフィルドとともに世代をけん引し、本馬はデビュー4連勝で重賞を2勝している。

3歳ダート三冠ロードは大井・荒山勝徳厩舎からの挑戦。
2024年はサントノーレが同じような軌跡で活躍をしたが、リコースパローにも“地方代表”として期待したいところだ。


●タイセイカレント

父モーリス
母アイリッシュシー(母父Galileo)

通算成績:4戦1勝

デビュー5戦目で初のダートコース。
芝コースではデビュー戦を快勝し、「サウジアラビアロイヤルカップ(JRA・GIII)」では2着の実績を残している。

半姉は昨年の「クイーン賞(JpnIII)」及び「エンプレス杯(JpnII)」3着のキャリックアリード。
NARグランプリ2024「4歳以上最優秀牝馬」の弟となれば初ダートで大変身する可能性を秘めている。

データ分析

~南関重賞を解く~ 南関データ分析

参考レース

レース回顧

江橋大介さんコラム

レース概要

実施日 2/19(水)
競馬場 大井競馬場
距離 1,800m
出走条件 サラ系3歳
負担重量 牡馬56kg 牝馬54kg
【地方所属馬】2025.2.14までの地方所属時の総収得賞金1,200万円超で1kg加増
【JRA所属馬】2025.2.14までの収得賞金500万円超で1kg加増
優先出走権 【地方所属馬】上位2頭に「羽田盃(JpnI)」の優先出走権付与(セン馬除く)
【JRA所属馬】上位2頭(5着以内)に「羽田盃(JpnI)」の優先出走権付与(セン馬除く)

キャンペーン

羽田盃チャレンジキャンペーン
目指せクラシック!ジキャンペーン
PAGE TOP