2022年11月16日(水)　
サラ系2歳　大井1,600mハイセイコー記念(S1)

南関東所属馬による2歳重賞「ハイセイコー記念(S1)」
大井が生んだ国民的アイドルホース“ハイセイコー”を冠した2歳重賞！
将来のスターホース候補生の誕生が期待される大注目の一戦だ。

▼データ分析のポイント
・リーディング上位三傑が熱い
・ゴールドジュニア優勝馬が活躍
・レース経験が浅いマイル未経験馬でも大丈夫

【過去10年の優勝馬】

2020年のS1昇格初年度から東京ダービー馬アランバローズを輩出。
ただし、S2当時からレースレベルは高く、過去10年の優勝馬からはのべ3頭の南関クラシックホースが誕生している。

ちなみに、今年の東京ダービー馬カイルは前年の「ハイセイコー記念」で3着。
2018年の東京ダービー馬ハセノパイロを含め、直近5年の東京ダービー馬のうち、3頭は「ハイセイコー記念」を走っていたことになる。

12月には「全日本2歳優駿(Jpn1)」が控えているものの、クラシックを見据える2歳馬にとっては非常に重要なレースと言ってもいいだろう。

また、種牡馬では「パイロ」産駒が直近5年で2勝、2着1回と好調。
種牡馬「パイロ」は11月4日現在の南関東リーディングで首位を快走中。
初の南関東リーディングサイアー獲得が期待されるところだ。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら
2022年リーディングサイアーはこちら

リーディング三傑の争い

【騎手の傾向(敬称略)】

リピーターが活躍しているハイセイコー記念だが、そこにはある傾向が…

それは、3着内に好走している騎手の多く(太字)が、「2年連続」ないし「3年連続」で3着以内に来ているということだ。
昨年もこの傾向は継続され、「森泰斗騎手」が2019年～2021年の3年間、「左海誠二騎手」が2020年、2021年と好走している。

となると、今年も「森泰斗騎手」「左海誠二騎手」に加え、「西啓太騎手」に注目となるが…
“今年(2022年)と来年”というパターン、傾向が崩れるパターンも当然ながらありえる。

直近で好成績を残しているは「森泰斗騎手」「笹川翼騎手」「矢野貴之騎手」の3名。
さすがは南関東リーディングの上位三傑といったところだろう。
※2019年から上記3名で南関東リーディング上位3位を独占中

2022年リーディングジョッキーはこちら

大井＆船橋の2強に割って入るのは！？

【所属競馬場別の成績】

地元の「大井所属馬」と「船橋所属馬」が他を圧倒！
勝ち星数では「大井所属馬」の5勝がトップだが、勝率、連対率は「船橋所属馬」が頭一つ抜けている。

その他で注目は南関東リーディングトレーナー「小久保智調教師(浦和)」だ。
昨年はノブレスノア＆カイルで1着、3着したほか、直近3年だけで1勝、2着1回、3着3回は凄い成績だろう。

南関デビュー馬が意地を見せる！

【デビューした地区別の成績】

続いて、デビューした競馬場別の成績。

過去10年で「南関東デビュー馬」の9勝、2着9回、3着9回に対して、「ホッカイドウ競馬デビュー馬」は1勝、2着1回、3着1回。
同じ2歳重賞「鎌倉記念(S2)」と「平和賞(S3)」と比較すると、「南関東デビュー馬」の方がやや優勢と言えそう。

ハイセイコー記念は「南関所属馬限定」のレースでもあり、南関東の生え抜きが結果を残す傾向にあるのだろう。

1番人気馬は過信禁物！？

【人気別成績】

「1番人気馬」は1勝、2着2回と信頼度では疑問符がつく。
対して、「2番人気馬」は4勝、2着1回、「3番人気馬」は3勝、2着3回と安定感ではこちらに分があるようだ。

「6番人気以下」の連対数は3回のみ。
連対馬は「5番人気以内」となる傾向にはあるが、若馬だけに確固たる軸は不在と言ったところだろう。

大荒れはないが、堅くもない

【配当傾向】

過去10年の「単勝配当」は3桁が8回で、平均723円。
「馬複」は平均2,725円、「三連単」は平均57,122円となっており、堅くもなく大きく荒れることもない。

これは、前述の「人気別成績」の通り、5番人気以内の馬が上位に来ている結果だろう。

ちなみに、過去10年の単勝最高配当は2012年の2,280円。
のちに10個の重賞タイトルを獲得することになる優勝馬は、当時9番人気の伏兵評価だったソルテだ。

「7枠」と「8枠」に注目

【枠番別の成績】

「7枠」と「8枠」の成績が良い。
ともに連対数は5回あり、連対率は25.0%を超えている。

連対率では「1枠」の25.0%も高いものの、全体的には外側の枠の方が好成績を残す傾向にあるようだ。

牡馬が強さを見せる！

【牡馬牝馬別の成績】

「牡馬」が10勝、2着10回、3着10回のパーフェクト。

ハイセイコー記念を占う前哨戦

【ゴールドジュニア(GJ)の着順別の成績】

ハイセイコー記念の前哨戦に位置付けられる「ゴールドジュニア(S3)」。
2020年までは「大井1,400m(外回り)」で行われていたが、2021年より「大井1,200m(外回り)」に改めて実施されている。
いずれにしても「大井1,600m(内回り)」のハイセイコー記念とは条件が大きく異なると言えるだろう。

とは言え、近年は「ゴールドジュニア」優勝馬の成績が急上昇中。
該当馬は2018年～2020年まで連対しており、2020年のアランバローズは「ゴールドジュニア」＆「ハイセイコー記念」を連勝している。

また、「ゴールドジュニア」は2020年から「S3重賞」に昇格(旧準重賞)。
重賞初年度から東京ダービー馬アランバローズを輩出したのは偶然ではないだろう。

レースレベルが格段に向上したゴールドジュニア、今年も要チェックとなりそうだ。

2022年ゴールドジュニアの結果

【鎌倉記念の着順別の成績】

川崎1,500mで行われる2歳重賞。
年度によってハイセイコー記念との間隔が異なるため、今年のレース結果のみご紹介する。

2022年鎌倉記念の結果

【平和賞の着順別の成績】

船橋1,600mで行われる2歳重賞。
こちらもレース結果のみとするが、2019年は平和賞3着のチョウライリン、2020年は同2着のジョーロノがハイセイコー記念で3着に好走している。

2022年平和賞の結果

素質馬に距離は関係ない！？

【マイル戦の経験有無別の成績】

2歳馬にとって克服すべき課題の1つは「距離の壁」。
ハイセイコー記念が行われる「1,600m」の「経験あり/なし」別の成績は上記の通りだ。

これを見ると、「経験あり」の3勝、2着6回、3着5回に対して、「経験なし」は7勝、2着4回、3着5回。
初めて経験する距離は課題でもあるが、重賞を勝つような素質馬は「克服している」という結果になっている。
ちなみに、直近4年は「経験なし」の馬が優勝。

経験値か？それとも…！？

【レース経験数別の成績】

こちらのデータはハイセイコー記念までの「レース経験数」を「3戦以内」と「4戦以上」に分けた成績だ。

「3戦以内」の成績は7勝、2着1回、3着3回、「4戦以上」は3勝、2着9回、3着7回。
1着は「3戦以内」から、2着は「4戦以上」からと明確な結果が出ている。
昨年は…「キャリア5戦」のノブレスノアとミゲルによるワンツー、3着には「キャリア7戦」のカイルとレアなケースではあった。

全体的には「マイル戦の経験有無」と同様、経験の浅さを素質・能力で補っていると言えそうだ。

今回の「南関データ分析」はここまで！
次回は12月8日(木)に大井競馬場で行われる「勝島王冠(S2)」です！

南関データ分析とは

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