コラム

ロジータ記念    

11月9日に川崎競馬場で行われたロジータ記念は、
最後の直線で早めに抜け出したスピーディキックが後続を一気に6馬身突き放す圧勝。
単勝1・2倍の断然人気に応えて重賞7勝目を飾り、
東京2歳優駿牝馬、桜花賞、東京プリンセス賞、戸塚記念に次ぐS1タイトルを獲得しました。

御神本訓史騎手は「最近で一番いいデキ。断然人気に応えられてホッとしています。
関東オークスの勝ち馬がJBCで2着だから、来年も十分やれる。
距離は乗り方次第でなんとでもなるし、楽しみ」と期待のふくらむコメント。

交流重賞やJRA挑戦のプランが再浮上していますが、
まずは東京シンデレラマイル(12月30日、大井1,600メートル)で初めて古馬に挑みます。

『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎スピーディキック1着
〇レディオスター6着
▲ティーズハクア2着
△コスモポポラリタ3着
△レディオガガ5着
△トキノゴールド13着

で的中。

引き上げてきたジョッキー達が「世代が悪かった」と
口々にするほどの圧倒的なパフォーマンスを披露したスピーディキック。

そんな中でも、勝負どころで場内を大きくわかせてくれたのは6番人気ティーズハクアでした。
前走のレディスプレリュードのコラムで触れた通り、出遅れ対策として尻尾を持って臨んだ今回。
きっちりスタートを決め、2周目3角で先頭に立つ積極策で2着に粘り込みました。

達城龍次騎手は「力は出し切ったと思います。トボけた馬なので突かれた方がいいし、
やはり距離は長い方が合っている。効果はあったのでこれからも尻尾を持つ」と前向き。
関東オークスで2秒8あったスピーディキックとの差は戸塚記念で1秒7になり、
今回は1秒2差にまで縮まっているので、力をつけているのは間違いありません。
クラスはA2に上がりますが、1,800メートル以上のレースならチャンスはくるでしょう。

しぶとく3着まで追い上げた3番人気コスモポポラリタの和田譲治騎手は
「リズム重視で乗って、最後はいい脚を使ってくれた。
ただ、前の2頭が強かったし、結果的に離れすぎてしまった」。

4番人気4着クールフォルテの笹川翼騎手は「伸びているけど、いつもジリっぽいので…。
現状で乗っている感覚はこれぐらいのペースの競馬がしやすい。
今日は出し切っている感はあるし、完敗って感じ」とともに脱帽の様子。

また、トライアルを制して2番人気に支持されたレディオスターは前半から流れに乗れず6着。
初騎乗の本橋孝太騎手は「しぶかったですね。動ききれていない。
二列目ぐらいを取りに行きたかったけど、やりたい競馬ができなかった」と残念そうでした。

今年の南関東3歳限定重賞が終わり、これから古馬や牡馬が相手になる半面、それぞれが得意分野での戦いになります。
一気に距離を短縮してくる馬には注意が必要です。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として20年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた確かな情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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