コラム

若潮スプリント     

5月2日に船橋競馬場で行われた若潮スプリントは、直線入り口で先頭に立った7番人気メンコイボクチャンが後続の追撃を振り切り、
4度目の挑戦で重賞初制覇を飾りました。

絶好のスタートを決めて勝利に導いた澤田龍哉騎手は
「具合が良くて3、4コーナーも自分からハミを取って進んでくれる形だったので勝てるかなと。
早いかなとも思いましたが、最後まで頑張ってくれと思って乗っていました」。
自身はフジノウェーブ記念のギャルダルに続く今年2度目のテン乗り重賞Vに満面の笑み。
ホッカイドウ競馬の出身で右回りコースに不安はなく、次走は優駿スプリント(6月27日、大井1,200メートル)が視野に入ります。

『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ナックサンライズ8着
〇スタードラマー5着
▲ワンダーランド4着
△クラティアラ3着
△メンコイボクチャン1着

でハズレ。

イレ込みが激しくレース前に消耗していたという桜花賞(8着=コラム参照)のレース後取材から無印にした4番人気フジコチャンが、
ゴール前で猛追して2着に食い込みました。
主戦・森泰斗騎手の負傷(左足部挫傷)で代打騎乗した今野忠成騎手は
「気性がちょっとカーッとなるようなところがあるから、なるべく落ち着かせようと返し馬とか最善を尽くしたけど…。
1周競馬じゃない。短いところだと思う。1,200~1,400メートルかな」とコメント。
ワンターンという条件に当てはまるのは大井、船橋1,200メートルもしくは大井1,400メートル。
直近では優駿スプリントが目標になりそうです。

6番人気クラティアラの御神本訓史騎手は
「スタートでつまずいた。内枠だったからリカバリーできたし、いい位置で競馬はできた。
最初に乗せてもらった時より馬っぷりがいいし、毛ヅヤも良くなっている。力をつけているし、1,200メートルがいい」と振り返っています。

3歳1月デビューで最少キャリアの5戦目だった3番人気ワンダーランドはメンバー最速の末脚で追い上げるも4着。
笹川翼騎手は「いい意味でも悪い意味でもレースに慣れてきちゃって、少しズブいところが出てきています。
引っかからないから距離はもつし、今後は延ばしていくと思う。
たぶんこれで一息入れるので、470、480キロぐらいまで成長してくれれば、間違いなくいいところを狙える」と素質を高く評価。
昨年のPOGコラムでも紹介した林正人調教師が期待する1頭で、路線選択を含めた今後の動向に注目したいと思います。

対照的に、以下の大井勢2頭は悔いが残るレースになりました。

転入後3連勝でトライアル・クロッカススプリントを制した1番人気スタードラマーは5着。
和田譲治騎手は「スタートを出てカクッとつまずいたけど、楽にいい位置をつけられたから道中はいいと思ったら、急に砂を嫌がりだして…。
パサパサ(の馬場)で痛かったのかな。道中スローなのに追走がきつくなっちゃって、直線は伸びてはいるけど、前回ぐらいの脚は使えなかった。
力を出していないと思う」と無念の表情。

そして、◎に推奨した2番人気ナックサンライズはスタートで後手に回る不利が響いて8着。
達城龍次騎手は「全然ですね。ゲートで半分腰を落としちゃった。これがあるから外枠が良かった。
砂を嫌がっちゃって全然力を出せていない」と残念そう。

ともに力負けではなく、地元・大井の優駿スプリントで巻き返しを狙います。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として20年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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