5月17日に川崎競馬場で行われた川崎マイラーズは、主導権を握った5番人気アイウォールが押し切り勝ち。
南関データ分析の傾向通り、トライアルからの連勝で重賞初制覇を飾りました。
まだA2の身ながらも、並み居る重賞ウイナーをねじ伏せた森泰斗騎手は「3歳のころから期待していた馬。
55キロという斤量の恩恵もあったので、できれば逃げたいなって。ちょっとズルさというか遊ぶ面があるので、
ペースうんぬんより集中させてハミを外させないように乗っていました」と振り返っています。
今後は、連戦の疲れを癒すため放牧休養入り。秋の復帰を目指します。
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎スワーヴアラミス2着
〇ゴールドホイヤー7着
▲アランバローズ10着
△デュードヴァン3着
△リンゾウチャネル5着
でハズレ。
◎に推奨した3番人気スワーヴアラミスは最後方からの競馬になりましたが、
前走のブリリアントCに続きメンバー最速の末脚で2着まで追い込みました。
今野忠成騎手は「やはり忙しい。軽く気合はつけているけど、逆にガシャガシャやっちゃうとしまいの脚を使えないし、
ずっと1,600メートル(路線)でいく馬でもないから。1,700~2,000メートルだね」とコメント。
過去のコラムで紹介した「小回りよりも大きい馬場」(報知オールスターC)、「大井か船橋だと思う」(川崎記念)、
「左回りが理想」(ブリリアントC)、そして今回から導き出されるベストの舞台は船橋1,800メートル。
フリオーソレジェンドC(8月9日)、日本テレビ盃(9月27日)に照準を合わせてくれば楽しみです。
昨年2着の2番人気ゴールドホイヤーは末脚不発の7着。
主戦・山崎誠士騎手は「斤量(58キロ)もあるだろうけど、川崎コースもちょっと今イチなのかな。
3コーナーぐらいまでは勢いでいけるかなと思ったけど、そこから手応えがちょっと怪しくなった。
船橋ならそのままスピードに乗っけていけるけど、3コーナーでモタついた」と無念の表情。
少頭数の外枠は好走パターンの一つでしたが、キツいコーナーでは持ち味が消されてしまうようです。
ストライドの大きさを生かせる船橋か大井の1,600~1,800メートルで改めて期待します。
4番人気アランバローズは向こう正面で失速して7秒1差の10着。
20年の全日本2歳優駿を制した舞台でしたが、笹川翼騎手は「(ハナに)行けないけど、折り合いもついていたし、
昨年のサンタアニタトロフィー2着と一緒の流れ。途中まで良かったけど、
向こう正面でちょっと加速しようと思った時にフラフラってなっちゃったから、おかしいなって。心房細動かな」と残念そう。
上位争いを演じた3人のジョッキーの感触もお伝えします。
1番人気3着デュードヴァンの御神本訓史騎手は「勝ちきるにはもうワンパンチ欲しいけど、うまく走っている」。
6番人気4着オーヴェルニュの和田譲治騎手は「ジリジリ伸びています。背中はいい。器用そうだし、馬群でもまれるより、
自分のリズムで今日みたいな感じで行った方が走りはいいと思う」。
7番人気5着リンゾウチャネルの篠谷葵騎手は「もう少しペースが遅いとたまるのかも。
少し気難しいけど、力はあるし、1,600~1,800メートルでチャンスはあると思います」。
江橋 大介
競馬記者として20年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。