コラム

習志野きらっとスプリント 

7月25日に船橋競馬場で行われた習志野きらっとスプリントは、
ハナを主張した1番人気キモンルビーが後続の追撃を封じて川崎スパーキングスプリントに次ぐ連勝を飾り、
3つ目のタイトルを手に入れました。

キモンルビー

ゴール前キモンルビー(Photo by 両角昭男)


クビ差2着に敗れた昨年のリベンジを果たした御神本訓史騎手は
「スタートは遅れたのでヒヤッとしましたが、リカバリーが上手だったので流れに任せました。
1,000メートルでは脚の止まり方がちょっと早いところもありましたが、
状態の良さと馬の根性でしっかり勝ちきってくれて良かったです」と振り返っています。

御神本訓史騎手

御神本訓史騎手(Photo by 両角昭男)


『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎キモンルビー1着
〇ギシギシ2着
▲プライルード8着
△ブンロート4着
△サダムスキャット5着
△メンコイボクチャン10着

で的中。

史上3頭目の連覇を狙った2番人気ギシギシはメンバー最速の末脚で猛然と追い上げましたが、あと一歩及びませんでした。
後方3番手までポジションが下がったレース内容に矢野貴之騎手は
「あんな競馬になると思っていなかったし、ダッシュ力という意味では上には上がいるなって。
もともと一歩目は速いけど、二歩目、三歩目となると気を抜くところがある。
ただ、今までにない競馬ができているので、収穫があったかな。
砂も前より我慢して走ってくれているし、外枠なら勝っていたと思うぐらい」と手応えをつかんでいました。
ここ1年はマークが厳しく勝利から遠ざかっていますが、差す競馬が板についてくればもう一皮むけるかもしれません。

ギシギシ

ギシギシ(Photo by 両角昭男)


重賞初挑戦の川崎スパーキングスプリントで2着に入り、
優先出走権を獲得して駒を進めた9番人気プリモパイソンはS1の舞台でも見せ場たっぷりの3着。
コンビ2度目の吉原寛人騎手は「もうちょっとしんどくなると思ったけど、
またハミを取ってくれて、勝てるかなっていうぐらい。
前回で離された馬(キモンルビー)に食らいついていけたし、今日の方が走りは良かった。馬は良くなっている。
張りがあるし、実が入っているので、このまま崩れずにいってほしい」と充実ぶりに目を細めています。
まだA2格付けの5歳馬で伸びシロは十分にあり、全7勝をマークしている“川崎900メートル専門の馬”というイメージを変える必要がありそうです。

プリモパイソン

プリモパイソン(Photo by 両角昭男)


8番人気4着ブンロートの和田譲治騎手は「スタートは良かったけど、周りも速くて後方から。直線いい脚で伸びて頑張ってくれました。
今日の感じでは1,200メートルぐらいがいいのかな」。

4番人気5着サダムスキャットの笹川翼騎手は「馬は前回より良かったですね。
外々を回らされて厳しい競馬でしたけど、気持ちを切らさず最後まで頑張ってくれている。
マイルは長い気がするから、1,400メートルまでがいいと思う。牝馬限定なら格上相手でも」と高く評価しています。

そして、スタートで後手に回る不利があった2頭のコメントは以下の通り。

▲に推奨した5番人気プライルードは経済コースを通って2着争いに加わりましたが、直線半ばで失速して8着。
本田正重騎手は「1,400メートルより1,000メートルの方がいい。初めてにしては上出来。でも、少し重いかな」。
17キロ増の過去最高体重(520キロ)が影響したようです。

プライルード

プライルード(Photo by 両角昭男)


一方、外々を回って追い上げた6番人気メンコイボクチャンは10着に敗れ、
澤田龍哉騎手は「スタートで滑らせちゃったけど、忙しかった。1,400メートルが合うイメージ」。
優駿スプリントのコラムで触れた通りの感覚でした。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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